2025/08/19 12:02:59
(60NRsE7Q)
ばらけて座る事になったが、小心者の俺は他の3人が見える後ろの方、万一補導員に声を掛けられても逃げやすい通路側の端の席に腰掛けた。
開演を知らせるブザーがなり、館内の照明が落とされた。画面にいきなり女の裸体が映った瞬間。
通路側からすみません。と男が声を掛けてきた。
俺は心臓が口から飛び出るほど驚いたが男はすみません、すみませんと言いながら俺の前を横切り俺の隣に座った。
ガラガラの映画館。他に座る席は幾らでもあるのに、俺の隣に小柄でスーツを来たサラリーマン風情の中年男が座っている。
俺は補導員だと思った。逃げなければ。俺は席を立とうとしたが足に力が入らない。警察に捕まる。しかもポルノ映画館で。俺は父の激高する顔や母が泣く姿を想像して気分が悪くなるくらい動揺した。
警察から学校に連絡が行くのだろうか。停学とか退学という言葉が頭をチラつき泣き叫びたい気持ちになった。
俺はこれから起きる最悪のシナリオを考えていたが隣に座った小柄な中年男は動く気配がない。
5分程経過し、俺はこの男は補導員では無いのではないかと期待するようになった。
すると他に座る席は幾らでもあるのに何故わざわざ俺の隣に座ったのだろう、気持ち悪い男だと考えるようになっていた。
その時だ。緊張し、肘掛けの先を掴んでいた俺の手を包む様に中年男が手を重ねてきた。俺は仰天して咄嗟に手を引っ込めると中年男は俺の腕を掴んで俺の耳元に顔を近づけて囁いてきた。
高校生?可愛いね君。
背筋が凍る思い。俺は固まってしまった。
俺は今、何を言われたんだ?
戦慄で固まっている俺の膝を中年男が撫で始める。
男は俺の耳元に顔を近づけたままだ。
男の息が耳元に掛かる。
可愛いね。びっくりしてるの?大丈夫だから。任せてね。中年男が俺に囁く。
膝を撫で回していた中年男の手が這い上がってくる。
俺は動揺しまくって声も出ない。
中年男が俺の頬に生暖かいキスをしてきた。大丈夫だよと男は何度も小さな声で繰り返す。学生ズボンの上から股間を撫でられいる。
恐怖と何か得体の知れない感覚が入り混じった。
男はいい子だね。ほら膨らんで来ちゃったね。君、大きいじゃない。
男は俺のペニスをズボン越しにさすってくる。俺のペニスは反応してしまっていた。
頭は混乱しまくっていたが、何故か気持ち良さだけは感じる。
俺はなんとか声を絞り出した。やめてください。
微かな小さな声を出した。
その時、チーという音が聞こえた。俺のズボンのファスナーが下ろされる音だった。