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2025/01/20 19:59:27 (tO6tB/J8)
この話は5年前に結婚10周年の記念に投稿させて頂いた文章となります。古参の方でしたら、(読んだことあるぞ?)って思うかもしれません。
今回は結婚15周年を記念し以前の体験談をリメイクします。

俺の名前は有田ユウト。実は俺は小学校5年のクラス替えから遠足や課外授業が嫌になっていた。
その理由は、苗字が「有田」の俺と「有井」である「涼子」が互いに男女の出席番号1番の隣同士ということで俺が足の不自由な涼子の車椅子を押さなければならなかったからだ。  

小学校5年にして既に非行傾向が出ていた俺にとって涼子の車椅子を押している姿を同級生に見られるのが一番恥ずかしかった。しかも涼子のやつ家まで俺と近いと言うことで俺は担任の教師から勝手に「有井さんの車椅子当番」のメンバー表に入れられていたのだ。

週に何回か順番で涼子の車椅子を押して帰り、その都度同級生から「ヒューヒュー♪」とかいって揶揄われた。
いつも帰る時、涼子は俺に「ありがとう。ごめんね」としか言ってきた記憶がない。また俺も「帰るぞ。着いたぞ」としか返事してなかったと思う。
そして小学校の6年になってからしばらくして涼子は東京へと引っ越して行く事になった。そのニュースを聞いた時、(やっと車椅子当番から開放される!!!)とこの時、俺は心の底から喜んだ。

すると涼子はお世話になった車椅子当番のメンバーを自宅に招待し俺にも招待状が届いたが、結局行くことはなかった。
(バカバカしい。お前が消えてくれて俺はせいせいしてんだ。だれが送別会なんかに行くかよ。)そう思ってた。

すると涼子の親友の立花が翌日俺にキレてきた。「なんで昨日来なかったのよ!!」と。「そんなもん知るかよ。」すると「涼ちゃんからコレ渡してって。」「え?」立花は俺に涼子からの手紙を持ってきたのだ。さて何が書いてあるのやら。俺はこっそりトイレで読むことにした。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
有田くん。5年生の時から私の車椅子を押してくれてありがとう。帰り道たくさん思い出を作れました。有田くんは嫌だったかもしれないけど私はとても楽しかったです。
私がみかんをとって欲しいって言った時の事を覚えてる?おうちのひとに見つかって有田くんがダッシュで私の車椅子を押して逃げて、最後は車輪がパンクしちゃったよね。有田くんは先生からも私のお父さんからも怒られたけど、涼子は何も関係ないって言って私をかばってくれたでしょ?とても嬉しかったよ。これは私の一番大事な思い出です。
私も東京で頑張るから有田くんも頑張って下さい。今まで本当にありがとう。涼子より
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

ったく。最後までありがとうありがうしか連呼しないヤツだった。それしか言葉しらねーのかよ。

、、、、、。

それから約10年が過ぎた。
中学に入ってから本格的な非行へと走り、俺は暴走族へと加入。鑑別所から出て保護観察中に犯罪を犯し今度は年少へ。18くらいに出てきて職を転々としていた。
そして二十歳を過ぎた頃、俺は「都会に出て一花咲かせるんだ」とかいって東京に出て来てしがないホストをやっていた。
その日もバカ女の客とアフターして朝帰りにコーヒー飲んでた時の話である。コーヒショップから出たところ、なんだか都庁の通りを車椅子の集団がゾロゾロとコッチにむかってくるのだった。
バカ女「なにあれぇ?車椅子の人の旅行?」
俺「さぁ。なんだろな」

すると集団の先頭を電動車椅子で引率してる女。
「みなさーん!歩行者の邪魔ならないよう通路の端の方を進んでくださいねー!」

この女。年は俺と似た感じか。綺麗な黒髪、鼻筋の通った顔、キリっとした眉。。。
(まさかな。。)
バカ女「ねぇ、どーしたの?」
俺「うるさい!」

俺は先頭の女を凝視した。持ってる旗には「こもれびナントカ会」と印刷されていた。何より!!!車椅子の側面に「有井」と書いたネームプレートが貼っていたのだ。。。
(まさか涼子!、、、間違いない!!!)

俺は家に帰りソッコーで調べた。「こもれび 車椅子」すると該当のホームページにはすぐに辿り着いた。そして職員紹介のところを見ると、「有井涼子」の紹介ページがあったのだ。紹介ページには【私たちが目指す未来】みたいな感じで涼子のメッセージが載っていた。

(そうか、涼子は今福祉関係の職員をやっているのか。。しかし、なんて恐ろしいくらい美人になってるんだ。。。。そーいや!!!あの招待状!まだある!実家にある!!)

俺「マナトか?俺だ。今、屋根裏いけるか?」
弟「いきなりなんだよ。屋根裏ぁ????」
俺「屋根裏に俺が小学校の時使ってた文房具箱あるだろ!青いやつだからすぐわかる!ちょっと中見てくれ!」
弟「ちょっと待って。。」

(俺。この前、実家から出る時に俺はみたんだ。絶対にある!!)

弟「あーん、なんかあったぞ。青い文房具箱、中は筆記用具とか紙でごちゃごちゃしてるな」
俺「それ、今からいう住所に送ってくれ!着払いでいい!」
弟「何すんだよこんなもん」


数日後・・・・・。
俺はカラダが勝手に動いてたというか、、気がついたら涼子の勤める施設の前にいた。再会出来たとしてもホストをやってるなんて言えない。一応、髪はまだ茶髪だけど少し切ったしスーツも紺色の大人しいものを着ている。
(よし!)
俺は施設のインターフォンを鳴らしてみた。すると中から施設のユニフォームなのだろう。ピンクのポロシャツを着たオバサンが出てきたのだ。
俺「あの。有井さんと言う方います?」
オバサン「有井??男の有井?それとも女性のほう?」
俺「女性です。」
オバサン「ちょっと待ってね。。」

オバサン「涼子ちゃーん!お客さんきてる!!!」
涼子「はーーい!すぐいくー!」

すると電動車椅子に乗った涼子が現れた。俺のことが誰なのかわからないのだろう。キョトンとしていた。

涼子「あの、私にご用ですか?」
俺「涼子ちゃん?俺。覚えてる?これ・・・送別会に行けなくてごめん。」
涼子「これは・・・・私が作った招待状!有田くん?もしかして有田くんなの!?」
俺「ああ。有井さんの車いす当番の有田だよ」

そういうと涼子はなぜかボロボロ泣き始めた。全く女の泣くタイミングはよくわからない。施設の人も怪しんで俺をみている。
オバサン「涼子ちゃん大丈夫??」
涼子「大丈夫、、とても懐かしい友達が訪ねてくれて、、、」
オバサン「あ、そうなのー?w」

この日は涼子が仕事中でもあるので早々に切り上げた。そして後日あらためて会う約束をしその日は別れた。
その夜、何故か俺は悔しい気持ちになっていた。涼子はあの日以来、自分の夢を叶えて同じ障害を抱えながらも人に貢献している人生。それに比べて俺はなんだ。。人に迷惑かけてばかりの口だけの人生。そんな自己嫌悪したくなる気分だった。

だが涼子との再会は楽しかった。俺からは何も話せるような話はないが涼子が東京に来てからの彼女の頑張りを聞かせてもらった。
そして10年ぶりに押す車椅子。乗ってる本人の中身はそのままだが外見は大きく変化していた。ぺったんこだった胸が今はふっくらしているのだ。
涼子「重くなったでしょ?」
俺「大丈夫。俺も成長してるから」
だが初めての体験でもあった。身障者とのデート、特に印象深いのが多摩地区の公園を散歩していた時、涼子がトイレに行きたいと言ったのである。
涼子「トイレ寄っていい?」
俺「うん。いいよ」

そしてトイレの前まで来たのだが。。
涼子「ねぇ。中まで連れてってよ」
俺「女子トイレの中にか?!」
涼子「こういう時は大丈夫だよ。身障者用だったら一人で出来るけど、普通のトイレだと移動できないじゃん」
俺「そ、そうか。」
そしてトイレの便座まで行くと、、
涼子「だっこ♪」
俺「え?抱っこまでいるのか?!」
涼子「手すりないし。。」
こうして俺は涼子を抱っこし、、便座へと座らせてあげた。柔らかい胸と艶のある髪の毛から女の匂いを感じる俺だった。(ちゃんと女になってんだな、、、)
俺「あの。パンツも脱がした方がいいか?」
涼子「あいにく手は不自由じゃありませんww」
俺「お、おう。じゃ外で待ってるから終わったら声かけてな」
涼子「はーい」
そして何度か会ってるうちに俺は本気で涼子の事が好きになり、そして告白した。「これから真面目に仕事して涼子を幸せにしたい。だから俺と正式に付き合って欲しい」と。

すると涼子はこう答えた。「気持ちは嬉しいよ。。でも私にはハンデがあるから、、普通の交際とは少し違う。きっと親が反対すると思う。。」と。そして俺は言った。「なら俺がご両親に誠意を見せる。合わせてくれないか。」と。

若かったんだ。なにもかも。

数日後、俺は涼子の自宅へと訪問した。
涼子の自宅では涼子と母親が二人で作ったという俺へのもてなし料理が準備されていた。

父「有田君か、久しぶりだなー。今は東京で生活してるの?」
俺「はい!偶然この前に涼子さんとお会いしまして」
父「聞いてるよ。もう10年くらい経つか?今は何をしてるの?」
俺「飲食業です」
父「ほー、飲食かー、ジャンルは?」
俺「ホストクラブです」

一同(涼子も含めて)が凍りついた。

父「ま、まぁ。あれはあれで大変な業界だよな。そういや車の免許はもうとったのか?」
俺「いえ。先立つものがなく後回しになってます」
父「。。。そうか。。君がここに来た理由をあらかじめ聞いはいたが、。これではまるで話にならんな?」
母「ちょっと、お父さん!」
父「、、、あのな?なんだか交際を申し込みに来たらしいが、親として社会的な信用のない今のキミには娘は預けれない。いや預ける気になれない。涼子は見ての通り身障者だ。何があった時に車すらない人間がどうやって涼子を守ってあげれるんだ?ホストで一生食っていけるのか?!」

父「再会だけで留めておきなさい。友人関係を続ける事にはとやかく言わんが交際はありえん。これを機会にキミはもっと現実的な目標を持って頑張りなさい。」

俺は若かっただけでなく更にバカだったんだ。
正直にありのままを話す事が誠意だと勘違いしていた。
想いさえ強ければ人は動くと思ってたんだ。
信用・・・俺の一番嫌いな言葉だ。

ふふ、そりゃそうだよ。俺みたいな人間に誰が娘を預けるかよ・・。

俺「失礼します、、。」

こうして俺は家を飛び出した。最後に涼子が俺の名前を呼んだが俺は振り返ってはいない。
とめどなく涙が溢れた。圧倒的な敗北感だった。

(涼子の事はあきらめよう。。)

その日から俺はホストの仕事も休みがちになり結局はクビになった。そして入り浸っていたパチンコ屋の帰り道、ある人物とトラブルになったのである。

パチンコで負けた帰り、イライラしていた俺は目の前に停まっていたクラウンを邪魔だと思い蹴りを入れたんだ。すると30半ばの男がすく後ろにいて「おい」と言われて振り返った一瞬だった。

バチィン!と目から火花が出るとはこの事だろう。急に殴られ怯んだがすぐに反撃していった。だが相手はやたら喧嘩慣れしていて俺はやられる一方だった。
最後は倒れたところ頭まで踏まれ、とうとう土下座をさせられた。。。

男「ニイチャン車凹んでるじゃん。どーしてくれんの?」
俺「スミマセン、、少しイライラしてて、、本当に申し訳ございませんでした!」
男「お前、仕事は?何してんだ?」
俺「今は何もしてません、、、」
男「だったら明日、俺んとここい。修理代払ってもらうためにお前に仕事やるよ。逃げれるなら逃げてもいいぞ?この街で俺から逃げらるならな・・」

(名刺には前原建築とか書いてるけど、どーせヤクザか何かの下働きだろ。金もねーし行ってやるか。。)

そして言われた場所に言われた時間に行くと確かに建築関係の事務所がそこにあった。すると「なんか用か?」とイカついソフトモヒカンの男が出て来て俺はすかさず名刺を出した。すると男は「しゃちょー。なんか若いのきてまっせー」と呼んだのである。
すると社長と呼ばれた昨日の男が現れたのだ。
社長「昨日のお前かー。まさか来るとはなぁ。結構結構。ちょうど人いなくて困ってたんだよ。よし。さっそく着替えろ。現場行くぞ!!」
俺「え?現場ぁ??」

数奇な縁が始まった。

それから早いモノで俺はこの人の元で2年という時間を修行させて頂いた。仕事内容は内装、家具の設置や組み立てが仕事だった。
最初の頃は使いパシリ程度だったが社長の人柄、懐の広さ、アツさに惚れて一時も社長から離れないでいた。織田信長に仕えた羽柴秀吉と言っても過言ではないと今でも思うし、この社長への忠誠は今でも変わらない。本当に今まで体験したことのない感覚だった。社長の為なら犬馬の労も厭わない。
仕事に夢中になればなるほど悲しみや悔しさが紛れる気がしたんだ。

そして1年目が過ぎところ社長から「そろそろ免許とれ。いつまで横乗ってるつもりだ?」と免許費用まで立て替えてもらえたんだ。
だが俺は漢字が読めなかった。ここでも社長と社長の奥さんに道路標識の漢字を学びながら進めて行った。そして1回目の試験は落ちたが2回目で合格。この合格は俺にもやれば出来るんだという大きな自信へと変わって行った。そして俺はその日から若葉マークをつけて一部が凹んだ社長のクラウンの専属ドライバーとなった。

そしてまた1年が過ぎた。一通り道具類を使わしてもらって、これからは図面の勉強や墨出しという作業を教えてもらい始めた頃、社長のドライバーとして一緒に新しく買った倉庫を見に行った時の話だ。

社長「倉庫にいいかなーって思って勢いで買ったけどよ、、ほんとタダの箱だよな。使い方にセンスがいるよなぁ。床は全面バリアフリーだし、たぶん元々フォークリフトとか何が中を走ってたんだろうな」
俺「バリアフリーってなんですか?」
社長「なんだ、しらねーのかよ?バリアフリー新法っていう法律あるんだぞ?身障者のために段差をら作らない設計を国が進めてんだ。ちゃんと勉強しろ」

俺(身障者のために、、段差を作らない、、バリアフリー、、バリアフリーだ!!!!バリアフリーなんだ!!!)

俺「社長!!!お願いします!!この家俺に譲ってください!使い道ないなら俺が買います!!」と土下座した。
社長「おいおい。なに土下座してんだよ。それにこれは家じゃねーよ。倉庫だよ」
俺「実は、涼子ってのが居てそいつ車椅子なんですけど、親父に反対されて、、、」
社長「何言ってるのかわかんねーよ。順序立てて話せ」

それから俺は話した。小学校の時の話。中学なってグレていった話。落ちぶれて東京に来た話。涼子と再会した話。親父にけちょんけちょんに言われた話。ヤケになってパチンコで負けて社長のクラウンを蹴飛ばした話。そして、、、俺は涼子の為にこの倉庫をバリアフリー住宅にして俺の想いを形にして涼子への誠意としたいんです!!!!と。

社長「なるほどな。面白いじゃねーか。いいことづくめだな。」
俺「社長はご迷惑じゃないんですか?」
社長「何が迷惑だよ?願ったり叶ったりだよ?まず第1に二束三文で売ろうとしてた倉庫をお前が契約時の値段で買ってくれる。これが第1の利益。
第2にお前は俺からまた借金するわけだから前原建築でこの先も働くことで労働力を確保できる。これが第2の利益。
第3にバリアフリー身障者用の内装を手がけることで新しいビジネスチャンスになる。これが第3の利益。
第4は従業員をこの施工に携わらせることで実績と経験が積める。これが第4の利益。」

俺「でも、俺そんな金ないっすよ?返済できるの何年後か・・・。」
社長「馬鹿野郎。この手の事は助成金が出るんだよ!!普段からちゃんと勉強しとけって言ってんだろ!!!」
俺「じゃ、倉庫くれるだじゃなく内装も一緒に作ってくれるんですか???」
社長「おう。だから言ってんだろ。今日から前原建築は身障者用の内装設備も手がけるぞ。そのためのモデルルーム作りだ!!デザイナーはユウトお前がしっかりやれよ!!!」
俺「は、、はい!!!ありがとうございます!!!!」

俺は必死に働いて勉強した。どうすれば満足のできるバリアフリー住宅ができるか、時には失敗しなん度もやり直しをさせられた。ハンマー打ちながら寝てしまった事すらあった。
だがこうして前原建築の皆さんの手を借りて日に日に倉庫がバリアフリー住宅へと変化していった。職人が床や壁紙を施工してくれて外観がある程度出来た時、社長は俺に聞いて来た。
社長「家具はどんな感じで設置するんだ?」
俺「えーと、ここはキッチンでここはトイレにして壁つくろうと思います。」
社長「、、、この家は誰のために作ってんだ?」
俺「車椅子の涼子の為です。」
社長「テメー仕事舐めてんのか!!車椅子の人のための住宅ならお前が車椅子にのって墨出せや!!視線とか使い勝手とか変わるだろうがボケェ!今すぐ車椅子もってこい!!」
俺「車椅子なんてどこ行けば?」
社長「むこうに公民館あるだろ!名刺置いて今すぐ借りてこい!!!!」
俺「はい!!」

こうして俺は車椅子を用意し、社長を車椅子にのせて建物内を巡回した。社長は「高さはこんなもんか。この高さにコンロ置いたら使いやすいよな。。風呂はあれだな手すりがいるな。ここに折りたためる手すりあれば直よしだな。。」と俺の杜撰な設計を全て手直ししてくれたんだ。

そして半年程度で身障者用オールバリアフリー住宅が完成したのだった。
でも、俺は不安だった。この2年の間に涼子の生活環境が変わってるかもしれない。会社にとってはバリアフリーは新ビジネスなのかもしれないけど、涼子は既に別の男作ってました可能性もある。何もかも一か八かの賭けだった。

そして。。その日がやって来た。

髪の毛はばっさり短くし黒髪。スーツも新しいプレスが入ったものを購入した。
そして「前原建築 主任 有田悠人」と書かれた名刺まて作ってくれた。前原建築には主任なんていう役職はないがこれも社長の気遣いだ。

俺は社長のクラウンを借りて運転し、有井家へと向かったのだ。。。

ピンポーン。
母「はーい」
俺「前原建築の者です。ご主人様は在宅でしょうか?」
母「少々お待ちください。お父さん、建築屋さんが何が来てるよ?」インターフォンから聞こえた。

ガチャ。
父「建築屋さ、、、、、?!な、なんだキミかどうした?」すぐにドアを閉められた。俺と涼子を合わせたくないのだろう。
俺「お久しぶりです。前原建築の有田ともうします。(名刺を渡す)唐突ですが、お父さんに見ていただきたいものがあります。お車を用意しております。少しお時間を頂けませんか?」そして後部座席を開け父を招き入れた。
父「、、ほう。。」

そして俺の運転で車を走らせる事40分。ある建物の前に着いた。

俺「これが見て欲しいものです」
父「これがどうした??」
俺「中へどうぞ。鍵穴の位置は低いのですが低い鍵穴の意味はすぐにわかります」
父「確かに低いな。なんだ?この建物に入ったらいいんだな?」
俺「靴のままで大丈夫です。アメリカ式の住宅設計になってますので。」
父「靴のまま?」
俺「ご案内します。まず、ここが玄関です。玄関からこの部屋全体のベランダに至るまで全てがバリアフリーでいっさいの段差はありません。」
父「ほう。。」
俺「奥へどうぞ。こちらはキッチンです。見ての通り、全て車椅子に座った状態で調理が出来るように高さを調整しました。蛇口もガス栓もよくある奥のタイプではなくあえてキッチンシンクの横に取り付けました。」
父「珍しい形だな」
俺「こちらはトイレです。壁とトイレの間に折り畳み可能の手すりをつけました。電気スイッチも低い位置に設置しています。さらにトイレの高さ自体を一般的な車椅子の座面と同じ高さに揃えました。」
父「むふぅ。」
俺「次に風呂場です。風呂場には滑り止めの床素材と手すりをふんだんにつかいました。操作パネルの場所も浴槽に入る前に温度調整できるよう低い位置に設置しております。またシャワーにそのまま入れる軽量のアルミ素材の専用車椅子を検討中です。」
父「いろんな場所に手すりがついてるんだな。」
俺「次はベッドルームです。ベッドの高さも低く設計しました。窓のブラインドの開閉も1箇所で室内全ての開閉操作が出来るようになってます。当然、ベランダもバリアフリーです。この建物は全て車椅子を乗った状態で生活を送れるように設計しました。」
父「バリアフリーかつすべてのものが低く設計されてるのか」
俺「防犯対策も万全です。建物をブロック塀で囲み、侵入防止のためにさらに塀の上には外側に折れこんだ柵を設置しています。また防犯カメラも設置しました。一階部分での居住だし足が不自由な分セキュリティ意識は高く持つ必要があると考えるからです。」
父「これは、、、、キミが作ったのか??」
俺「いえ、、仲間がいたからこそ作れました。この建物は私からのお父さんと涼子さんへの誠意の証です!」
父「少し生活感があるがまさかキミはここで生活しているのか?キミには全てが低い家具では生活しにくいんじゃないか?」
俺「その心配には及びません。僕も車椅子に乗ればよいのです。私は現在、車椅子や身障者用のバリアフリー住宅の設計を手掛けています。それに携わるものとして私自らが車椅子で生活し、車椅子生活での不便なところや新しい気づきを求めていくのは大切な事だと思ってます。この先も僕はこの家で車椅子生活をします。」
父「そうか。。。そうか。。いや、いいもの見せてもらったよ。帰ろう」
俺「はい。ではご自宅までお送りします」

自宅にて
父「涼子!来なさい!有田くん来てるから!」
涼子「え!有田くん??ほんと!!!」
俺「涼ちゃん!!!」
涼子「有田くん、、、、」(また泣いてる)
父「さっき有田君からいいもの見せてもらったよ。涼子も母さんも一緒に見に行こう。」
涼子「なになに??訳わかんないんだけど、、」

そしてまた家に行きました。こんどは父が宅内の設備を母や涼子に説明していました。
涼子「わぁぁ、、すごい、、、」
母「全部特注じゃん♪」

社長が登場。
俺「しゃ、社長!!!」
父「社長さん、、?」
社長「お世話になります。前原建設の前原と申します。お父さん、どうでしょうか?ユウトは変わりました。もう一人前の男です。僕が責任持ちます。この家、受け入れてもらえませんか」
父「ああ、、、こんな凄いもの見せられて認めない訳にはいかないよな、、、。ユウト!!よくやった!よく頑張った!ほんとよく頑張った!!!!」
(親父もウルウルさせながら俺をベッドロックしてきた)
俺「いてててwww お父さん、俺だけじゃないっす。社長やみんなのおかげなんです。俺、、俺、、感謝しかないです。本当に感謝することしか出来ないんです、、、!!!!!」
社長「ユウトは本当にいい男ですよ」
父「どうやらそのようですね。ユウトのボロボロの手を見なければ私は車に乗り込まなかったですよ。」

みんな泣いて、そして笑ってた。

父「涼子、いつここに引っ越してくるんだ?」
涼子「え?いいの?」
父「今日のためにずっと待ってたんだろ?いつかユウトが真面目になって帰ってくるからって。。とうとう今日帰ってきたじゃないか。だから後のことは二人で話し合って決めなさい」
母「待っててよかったね♪」
涼子「う、、うん!!ありがとうお父さんお母さん!!」

そして俺たちは交際期間ゼロ日のスピード結婚をする事になった。
結婚式には小学校の担任、俺にキレて来た立花、車椅子係の面々、他同級生一同、有田家の両親、親戚、有井家の両親、親戚、前原建築の社員のみなさん、こもれび会のみなさん、全ての人たちに見守られての結婚式だった。特にオヤジが社長に涙を流しながら、「悠人を育ててくれてありがとうございます!!!」とお礼を言ってたのが印象深い。

また仕事もさらに軌道に乗って行った。こもれび会の内装やリフォームを全て前原建築が受け持つ事となり、身障者用リフォーム業を手掛けて会社は大きくなっていった。
また会社のホームページには先輩社員の皆さんの強い推しで涼子が身障者用注文住宅のコーナーのモデルとなっていた。

そして今時珍しいかもしれないが俺たちの初エッチは結婚式の初夜となった。

俺は結婚式、2次会、3次会で少し疲れた涼子の車椅子を押しながら家の中に入った。
本来なら一人でベッドへ入れる設計にはなっているがこの時はお姫様だっこをしてあげた。すると少し酔った涼子のほうから「ねぇ、、エッチしよ?♪」と言って来たのだ。
俺「お、、おいお前そんなキャラだったか???w」
涼子「いいじゃーんいいじゃーん♪しようよぉ、何年も待たせたくせにー!」
俺「涼子!今、完全に酔ってるだろぉ!」

こうして俺は涼子にキスをしていった。すると涼子も優しくレロレロと舌を絡めてくれた。キスをしながら涼子は目を閉じていたが俺は目を開けて涼子を見ていた。(なんて美しいんだ。。。)整った顔に揃ったまつ毛、女神や天使ってのはこの子の事を言うのかもしれない。

そして二人寝転びながら俺は涼子の胸を揉んだ。まったく健常者と同じ反応をしていた。「あっ、、。」と吐息のような声をあげる涼子。
そして身障者用にとっては着脱しやすいのだろう。前ボタン式のワンピースのボタンを外していくと、白とピンクの可憐なデザインのブラとパンティが見えた。

そして俺は背中に手を回しブラを外していくと、まだ誰も触れたことのない涼子の乳首はピンク色でツンと立っていた。俺はそんな涼子の両胸に貪るように吸い付いて行ったのだ。
涼子は俺の頭を自分の胸に抱き寄せていた。
そして、俺の舌は涼子の羞恥する部分へと降りていき、ゆっくりとパンティを脱がしていく。
見えて来たのはふんわりと薄く恥丘を覆う陰毛、俺はそれをかき分け処女の秘部を舐めて行った。まだ何も入ったことのない秘部の入り口は硬かった。舌先でなぞるだけでも、この後に行われる挿入作業が困難なものであるかを予告してるようだった。
涼子は初めての体験に羞恥極まり、「アァンッ!!」と声を上げながら腰をくねらしている。
薄暗い寝室の照明には涼子のきめ細やかな肌の艶が照らされていた。
そして俺はもう一度、涼子にキスをしていった。そして手でクリトリスを激しく刺激していくと、「アァン!!アァッ!!」といつもとは全く違う領域の声を上げながらキスに答える涼子だった。
俺は涼子に「どう?初めてだろ?」と聞くと「きもちくて声が勝手にでちゃう、、!」と答えた。
そして俺は自由に動き回れない涼子に自分の陰部を向けて行った。同時に俺は涼子の足に頭を挟まれた。横に寝ながらシックスナインである。
(してくれるかな、、、)と俺は少し不安ではあったが、すぐにその心配は無用だとわかった。
すぐにとても愛情が溢れた優しい感覚で俺の陰部は包み込まれた。薄汚れた人生を歩んできた俺が、こんな天使のような乙女に陰部を包み込ませている、非常に罪深い行為だと思った。そして俺も優しく涼子の秘部を舐めて行った。何分も何分も。涼子が疲れてしまうまで。。

そして一つになる瞬間がやってきた。
俺も過去には経験があったが処女は初めてだった。あんな硬い障壁に閉ざされた部分に俺の陰部は入るのだろうか?入る前に緊張して萎えてしまわないだろうか?
涼子「痛いかもしんないけど頑張ってね♪」
俺「痛いってどっちが?」
涼子「二人ともw」
俺「そうだよな。こんな硬いもんなぁ、、、」
涼子「では、、どうぞ♪入ってらっしゃい♪」
俺「なんか余裕だなw」

そして俺は自分の陰部を握り込みグググ、、、と力を込めて先端を押し込んで行った。
俺「大丈夫?やっぱやめとく?」
涼子「まだ大丈夫、、、」
俺「じゃ奥へ進むね」

ググググググッ!、!

涼子「痛い痛い痛い!!!もう無理!今日はここまでぇ!」

ググググググッ!!!!!

涼子「もうむりぃ!!」
俺「涼ちゃん、、、」
涼子「?( ; ; )」
俺「入ったみたい、、、」
涼子「え?」
俺「ほら。。全部はいってるw」
涼子「え、え、え、??」

腰を振っていく

涼子「ああーーん!また痛いが始まったょおーーー!」
俺「ここまで来たんだから頑張れ!!!」
涼子「アァン!! こ、これ気持ちよくて声出してるんじゃないからねっ!!」
俺「なんの声だ?」
涼子「痛きもちよくてシアワセの声ぇ!、、」
俺「そ、そうかww」
涼子「ゆうくん大好き、大好きだよぉ!」
タンタンタンタンタンタンタン!
俺「ッッッ!!!!!」

そして俺は涼子のお腹に自らの分身を飛び出させていきました。


当然ですが初回なんで気持ちいとかエロいとかはありませんでした。それから数回練習したら涼子も快感に目覚めてしまったようで、、(笑)

今なんて「ヤル時は毎回俺が動くからしんどいんだよ!!そっちは寝てるだけだろ!!w」「仕方ないじゃん。そういう人選んで妻にしたんだからぁ!」と口論したりもします。
また車椅子なので俺が出しさえすればいつでもパクっと出来る高低差に生きてる為、新婚当初は毎日咥えさせてました。
するとかなり上手くなりましたね。
涼子に本気出されたら1分持たないどころか、一度で2回絞り出される時なんてザラにあります。

ではでは、、。
あれから15年経ったんですねぇ。子供も大きくなったし、現在も我が家は幸せな包まれております。

では最後まで読んでくれてありがとうございました。時間は結婚30周年の時にでも投稿しますかね。(いらんかw)

では読者の皆様のご多幸をお祈りします!!本日はお時間をいただき誠にありがとうございました!
 
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