市じゃなく町に住んでいます。
高校生になって近所にできたドラッグストアでバイトを始めました。
そこで中学は一緒でも接点がない男子と再会しました。
そうなると共通の話題も多いし必然的に話すようにもなります。
あまり目立たない生徒でテニス部にいたって事くらいしか知らなかったのに不思議なものです。
職場は圧倒的に主婦層が多い。
彼はなぜだかやたらとパートさん達から評判が良かった。
私も接するようになってわかったけど、ちゃんと人の話を聞けるんてす。
俺が俺がってタイプじゃない。
極端な言い方をするなら、家で旦那からは古女房扱いされ、子供からはババア扱いされてるような立場の女からしたら、きっとすごく好感度が高いんだと思います。
例えば昼を跨ぐシフトで入ってると、ランチのお誘いはひっぱりだこなんだとか。
(そうした場合は同じ時間帯に休憩に入れるパートさんが勝つらしい)
私は母親ほど年が離れれながらもやけに気が合う高嶺さんからそうした事情をよく教えてもらっていたのですが、ある時休憩室で二人になった時にとんでもない話を聞かされた。
彼はわりとベテランの部類に入る竹島さんというなかなか美人な店員に寵愛されてるらしいのだ。
といっても家庭を持った主婦で彼より年が上ゃのお子さんまでいるらしい。
高嶺さんいわく、いわゆる本命的なポジションにいるのが竹島さんで、他のパートさん数人にも手をつけられているというからビックリ仰天した。
これは短い休憩時間にかいつまんで聞ける内容ではなく、仕事終わってからファミレスに河岸を移してあらためてじっくり聞いたほど興味深かった。
元々は竹島さんが彼を手中に入れ、それを偶然知った一人のパートさんが話をパート主婦の間に拡散…
それならと対抗意識を燃やした何人かが横槍を入れた図式らしい。
話が大っぴらにならないのはやはり皆浮気という事になるため、最低限の淑女協定が暗黙の了解で結ばれているそうだ。
彼に手を出したパートさん達の彼への想いは様々なのだろう。
一時の甘い恋心を抱いている人もいれば、セフレ感覚の人もいるという風に。
凄いのは主婦のそうしたそれぞれの欲望を満たしていると思われる彼だった。
高嶺さんは私に同年代として見るとどうなのと尋ねてきたが、彼を知る同級生全てが意外だと受け止めると答えた。
高嶺さん自身も出遅れた感があるから静観していたけど、こういう状況になりながらも問題を起こすことなく、何人もの女達からかわいがられている彼に興味津々になってるようだった。
それらが発覚して大修羅場にならないのは、息子ほど離れた年齢のせいかもしれない。
竹島さん以外は上手に仲良く共有しましょう的なムードになっているらしい。
そんな凄い話を聞いてしまって意識しない訳にはいかない。
私はかろうじて経験はあったものの、それで喜びを与えてもらった事はなかった。
あんな主婦の人達に重宝にかわいがられるくらいなんだから、絶対にただのおとなしい男子じゃないと思い直していた。
とりとめもなく脳裏に彼とパートさん達とのベッドシーンが浮かぶと、無意識に茂みの奥に指を這わせるようになる。
いつの間にか彼は私のオナペットになっていた。