萌えた体験

元妻が出て行ったあの日のことは、一生忘れないだろう。
俺が仕事に行っている間、一人で荷物をまとめ、
「5年間でしたが幸せでした。お世話になりました。さようなら・・・」
と玄関で三つ指ついたその手に、涙がポタポタと落ちていた。
俺の頬にも涙が伝い、震える声で、
「俺の方こそ世話になった。元気でな。さよなら・・・」
義父母と義兄が元妻の荷物を運び出し、アパートには俺一人が残った。

一度目の結婚は俺が26歳の時、元妻は23歳だった。
初めて抱いたのは元妻が21歳の時、地味だけど整った顔立ちの清純そうな元妻には、既に処女膜は無かった。
若干の出血があったことや、性の開発が全く進んでなかったから、ほとんど性体験が無いのだと思われた。
大人しくて従順で、とてもいい子だった元妻は、誰と初体験したんだろうと気にはなりましたが、尋ねるような野暮なことはしなかった。
俺に抱かれるたび、オンナのヨロコビを知っていった元妻を見るのが嬉しかった。

結婚したら生セックスにして、当面は夫婦水入らずにしたいと安全日だけ中出ししていた。
夫婦になって安心したのか、元妻は正常位以外の淫らな体位も応じるようになり、日常の大人しい純情奥様からは想像っできないほど騎乗位でヨガリまくるようになった。
乳を揺らし、髪を振り乱し、恍惚の表情で腰を振った。
四つん這いで尻を上げ、ヒクつくアナル丸出しで内股に愛液を伝わせた。
日常が純情であればあるほど、元妻の痴態は興奮した。
正常位でも思い切り股を開いて、結合部を見せつけるように喘いだ。

結婚2年目から、子作りを始めた。
俺も元妻も赤ちゃんを欲しがったが、元妻は2度、早期流産してしまった。
次第に元妻が鬱になり、俺は、
「お前がいてくれたらそれでいい。子供は諦めよう。」
と言ったが、元妻はどんどんおかしくなり、性生活どころか家庭生活が営めなくなり、入院しては退院し、また入院を繰り返した。

最後、俺は義父母に呼ばれ、土下座された。
「隠していて申し訳なかった。実は、娘は・・・高校の頃に集団強姦を受け、輪姦されて、誰の子かわからない赤ちゃんを妊娠して、堕胎した過去があったんだ・・・」
悔しそうに泣く義母・・・俺は、
「あいつさえいてくれたら、俺は、子供なんか要りません。」
と言ったが、
「君には、子供を持って幸せになって欲しい。これは娘が望んだことなんだ。娘は、君と一緒にいると壊れてしまう・・・」
と言われ、俺の両親も入って両家で話し合い、結婚5年で離婚となった。

俺は、元妻への思いが消えないまま、32歳の時にお見合いさせられた。
相手は、婚約者に裏切られ、数年の引きこもりから立ち直った28歳の女性だった。
美人だったが、暗い陰りを感じたのはそういう過去があったからだった。
打ち解けるまで半年を要したが、婚約者がいただけに性開発は終えていた。
俺34歳、妻30歳で再婚した。
妻は、少しＭっ気があり、羞恥を伴うセックス、少し乱暴なセックス、意地悪な焦らしセックスに凄く反応した。

思い切り大股を開かせてのクンニ、仰向けで天井に向けてＭ字開脚させて中指をオマンコに挿入して、親指でクリを挟むように責めると、自分の痴態と快感で逝ってしまう。
寝室に姿見を置いて、後ろから抱きかかえるように挿入し、結合部を見せつけると、ダラダラ愛液を垂れ流しながら蕩けて逝く。
とても清楚な妻が羞恥にまみれるとき、特別な性感があるようだった。
クリにクリキャップを吸い付かせた姿を鏡に映してやると、それだけでグッショリ濡らす。
そして食いだしたクリを摘まんでやると、悶絶しながら潮を噴く。
その姿を見ると、元妻も普段は純情だったけどエロかったなあ・・・と思い出す。

再婚2年、俺が36歳の時に娘が生まれた。
元妻の両親に電話して知らせたら、とても喜んでくれた。
きっと元妻も喜んでくれるだろうと思った。
こうして、元妻との暮らしの記憶が、妻と娘との暮らしの記憶にセピア色になっていった。
お見合いだったが、一緒に暮らすうち、妻との愛が育まれていった。
そして、娘が小学生になり、七五三のお参りに行き、写真館で娘が撮影している間待機しているとき、懐かしい人物と再会した。

それは元妻の兄、元義兄だった。
「ご無沙汰してます。」
「娘さんかい？大きくなったね。」
と目を細めた。
そして、元妻は元気になったかを尋ねると、俯いて、
「妹は、亡くなったんだ・・・」
「えっ！・・・」
「君に娘が生まれたと聞いて、とても喜んでたんだけど・・・妹の望んだ君の幸せを知った半月後、自ら・・・」

元妻は6年前、人生を自ら断っていた。
元妻が迷うから、墓参りには来ないでくれと言われた。
俺は、セピア色になりかけていた元妻との暮らしを思い出し、決して忘れないようにしようと心に決めた。
そして、元妻の分まで幸せになると誓って空を見上げた。
おぼろげに元妻の微笑みが、見えたような気がした。