家が高台にあって、その界隈の住人御用達のスーパーによく母と買い物に行ってました。
そこの青果の品出しをしてる男の子がけっこうかわいかった。
高校生にも大学生にも見えるような子。
なんとなく私は体を視られてるような自意識過剰な感覚になって、そのスーパーに行って彼を見た日は彼に抱かれてるところを想像してオナするようになっていた。
ところが、本当に自意識過剰だったと思える場面に遭遇してしまったから驚きだ。
私が暮らす家からちょっと離れた場所にラブホテルが密集したエリアがあった。
県道からそれて山道をくねくね上がっていくと、五、六軒だけホテルが立っているのだ。
私は当時今ならパパ活って感じの相手がいた。
ちょっと年の離れたオジサン。
その相手とそのホテルに向かっている時に、見慣れた我が家の車がホテルから出てきたのだ。
私はすぐに気づいたからサッと身を伏せた。
向こうからすると知らない車だから母は気づかなかった。
母の隣にはそのスーパーの男の子が乗っていたのだ。
私じゃなくて母目当てだったのか…
なんだか信じられない光景に頭が追い付かない。
同時に少しガッカリもした。
悔しくもあった。
だって、40代の中年女に負けたのだから。
母と私は見かけは似ている。体型とか。
違うのは若さだろう。
年増が苦手じゃない人なら、母はまだ十分魅力を保っているかもしれない。
それにしても、二人並んでてそっちに行くかという女の意地みたいなものもあって、しばらく釈然としない気持ちだった。
結局私は自分から猛アプローチをして彼をモノにした。
ベーカリーのイートインみたいなスペースで全てを打ち明けると彼はしきりに謝ったが、謝らせるつもりでもないし、母にも注意する気もないと言うと、やっと安心したようだった。
もちろん代わりに馴れ初めから何から聞き出しはしたけど。
二回目に会った時にホテルに行った。
ちょっとショックを受けるくらい良かった。
私は若い男との経験がなかったのだ。
コンスタントにインターバルを挟めば延々とてきるんじゃないのかってくらい元気だった。
こりゃ、中年女がハマる訳だ…
妙に納得した。
私は口止め料として、母と二回したら私と三回するって約束させた。
彼に抱かれてると本当に愛されてると錯覚してくる。
母との事を知らなかったら本気になったと思う。