当時 勤めてた会社のカメラ槌楽部があり在籍していました
カメラ槌楽部と言っても写真好きの親父が集まって飲む槌楽部みたいなものでした。
槌楽部員は当時4名 私が最年少で41歳 後は肩書のある人達でほとんどが50歳を超えていました。
専務を筆頭に部長 課長職の面々で私は主任でした。
年に一度皆でお金を出し合い モデル槌楽部から若いモデルさんを招き撮影会を
水着までは可能でしたが 皆に言わせると イマイチ盛り上がりが足りない
もっと 素人っぽいモデルはいないかの話に
すると 課長の伊藤さんが どうでしょう 南君の奥さんに頼んだらと
伊東さん私達の仲人をお願いした人なんです
南君の奥さん 奈美さんだったかな お奇麗だったな~
ええ~家内ですか もうあれから13年ですよ 随分 変わりましたよ見ても分からないですよ
オイオイそれは無いだろう どうだ一度頼んでくれないかな
君にも悪い話じゃないと思うがね
私の出世をちらつかせて来たんです
今は主任ですが 同期は 私より先に出世していました
少し焦りみたいなものがあったのは正直な気持ちでした。
思わず それじゃ帰って女房に話をしてみますけど 余り期待しないで下さいね
ああ~頼むよ 専務にも話しておくから
いえ それは困ります専務にはまだ言わないで下さい
専務に話すと断れない状況になるのが心配だったのです。
とりあえず専務には話さない約束で帰宅しました。
結婚したのが奈美が25歳でした あれから13年 現在38歳に小6の娘が一人います。
妻の顔を見ると気が重く 酒も進みませんでした
すると 奈美が あなたどうしたの どこか具合でも
あっイヤ何でもない ちょっと考え事をしてたんだ
そうですか そんならいいんですが
やはり話すのを止めよう でも出世もしたい
考えが目まぐるしく変わるのです。
先にベッドへ でも中々寝付けず目が冴えてしまいます
そこえ妻が あらまだ起きてたの いつも高いびきなのに
ああ~ちょっと考え事を
あらまだ そんな事を
私は思い切ってダメ元で妻に 今日の顛末を全て話たのです
私がモデル?
ああ~ちょっと皆の前で立ってるだけなんだけど
全て上司で断るのも悪いかなと思ってるんだ だから悩んでるんだ
良いわよ 私でよければ
思わぬ妻の言葉に飛び上がりそうでした
そんな事で 憂鬱な顔してたんだ 課長さん誰だったかな
伊東さんだろ
そうそう結婚式でお世話になったでしょう
仲人して貰ったしね 君が良いって言えば喜ぶよ 槌楽部の人達
奈美の承諾で話はとんとん拍子で進み 週末 専務さん宅で撮影会をする事になったのです。