今日の夜勤まであと8時間はあるのでしっかり描いていきたいと思います。
<序章>
俺の名前は田村誠二。年齢は30歳です。介護士をやっています。
仕事先の施設、いわゆる老人ホームは高級施設でもなく、かといって格安施設でもない、中流の人が利用する感じの施設となっています。職員の数は直接介護にかかわるスタッフだけで20名(清掃とか食事係は除く)男女比は7:3で女が多い。年齢は平均40歳という感じで、これといって特別なにか変わった施設である訳ではありません。
その中で俺の同僚ともいえる立場にあるのが、立花奈美(23) 今日はコイツの話をしてみたいと思っています。
立花奈美は、俺が勤める介護施設の中ではけっこう人気があるスタッフの1人です。ルックスもそこそこ可愛いし、スタイルもいい感じ。後、とにかく愛想がいいので施設の利用者サンや、出入り業者からも「いつも明るくていいね♪」なんて言われてる看板娘的キャラであるのは間違いないかもしれないです。
が、、、その立花奈美の人には見せない姿を知っている俺からすれば、この子に対する評価はまた変わってきます。それは立花奈美本人も言ってる事なのですが、「依存体質」の持ち主なのです。
本人曰く、何に依存しやすい体質をしているのかと言えば、まず酒。そしてタバコ。そしてゲーム。だそうです。
いきなり、酒タバコゲームとか聞けば、きっとロクでもない女なのだろうと思われるかもしれませんが、既に話したとおり仕事上の顔と、依存しやすい裏の顔の完全な二面性を持っているので、ほとんどの人は、立花の表の顔しか知りません。
で、何が依存なのかというと、立花の言葉を借りれば、「現実っていうのに向き合う時間が嫌なんです」と言っていました。つまり、現実と向き合わなければいけないのは、1日の中で金を稼ぐために仕方なくやっている仕事中だけで十分であり、それ以外の時間は酒を飲んでいるか、ゲームしているか(タバコはただのクセなだけです。と言ってた)をして、仕事の事とか現実の事とかから逃避していたい。あとは寝ていたい。と言うのです。
さらに聞けば、そもそも介護施設で働く動機にも表裏があったらしく、面接の段階では「お年寄りが好きです」とか「人のお世話をする事で自分自身の人格の向上を計れればいいと思っています」等と、もっともらしい志望動機を話していましたが、裏の動機では、「いっても所詮老人ホームなので、仕事いくのに毎日、毎朝、メイクとかアクセとかしなくていいし、着る服もどうせ汚れるので毎日同じ服で良さそうなので楽そうw」と言っていました。
つまり、言い換えれば(本人もいってますが)努力が嫌い、怠慢、できる限り楽して儲けたい、快楽は追及するが、しんどいものは極力避けたい。という難しい言葉を借りれば「徹底的なる快楽主義者」といえるのかもしれません。(そんな快楽主義者がなぜ過酷な老人ホームで仕事するのか理解できませんが)
そんな立花奈美には、さらなる裏の顔、いや闇の顔がありまして・・・。
こいつ、SEX依存症・・・でもあるんです。
そもそも立花奈美がSEX依存症である事に気が付いたのは、普通に考えて本人の口からではありません。これは本人の行動から我々が察知した事なのです。
ここで、なぜ「我々」と書いたのかというと、結論から申し上げます。
俺である田村誠二と、他にも木村保(たもつ)34歳の二人の間で、飲みに行った際に同じ会社にいる女連中の話になった時、俺と木村が、立花を通じて「穴兄弟」になっていた事が発覚したんです。
つまり、俺と立花も肉体関係を持っていたし、同時進行で木村と立花も肉体関係を持っていた。
俺たちは「え?wwおまえも?wwww」みたいな感じになり、それから2人で作戦を立て、立花奈美に色々、「仕掛け」をしてみたんです。もちろん立花には、この「仕掛け」が俺と木村が暗につながっているという事を一切悟られずにです。
で、その仕掛けに対しての立花の反応が、これまた何というか・・・・。(この部分がこの文章の醍醐味です)
では長い前振りでしたが、ここからはその「仕掛け」とやらを書いていきたいと思っています。