ほんのふとした衝動と劣情だった。
肌に付けていたシルクを乗る前に脱がされて、
風が不自然に肌を滑るのを感じながら
ほんの少しの恐怖心とそれを上回る好奇心と
これからの快感が私の身体を助手席に進ませる。
服は着ているのにその下の無防備な状況に
緊張と興奮で肌はより一層敏感に震える。
車を滑らかに走らせながら
私の足を包む繊維の上に指先を這わせる男の指。
信号に捕まると、歩行者や周りのドライバーに
気付かせるように私を無理矢理暴こうとする指。
抵抗しようと身を捩らせると
低い声で耳元に囁きながら私の中の理性を
溶かして、本能を暴いていく。
牡を求める蜜の薫りが車内に立ち込めて
粘り気のある蜜の音が耳に届いて
淫らな牝の表情が暴かれていく。
見られている。見られてしまう。
怖い…でも、
見つけて。そして、蔑んで。
様々な感情が混ざりあい、繊維越しに
蜜を弄ぶ指先に従順に反応する。
ついに繊維が破られて、
指先が熱く火照った中を突き進み始める。
車を走らせながら器用に私も高める指先。
奥の膨らんだ柔らかいそこを撫でられると
水気が増して更に淫らな薫りが立ち込める。
五感で感じる快楽を助手席に縛られながら
受け止めて、ふと窓越しに道を歩く視線と
私の視線が絡みあった。
瞬間、その人に淫らに微笑みかける。
短いはずのその時間。
魅せられたようにその人は牡の表情を魅せて
私は牝の表情を魅せつける。
指先はそんな私に気付いて
更に奥をバラバラに暴いていく。
進み出した車内で高みに追いやられて
意識が真っ白に染まっていった。
車は駐車場に滑り込み、指先の主は淫らな私を
今度は白いシーツへと運び終わらない時間へと
また連れていった。
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お酒を飲んで大胆になってたときに
当時のパートナーさんとこういうことして
乱れてたなぁ、なんてふと思い出しました。
駄文失礼しました。