別荘では、パンを焼き、サラダや目玉焼きを食べ社長は上機嫌でA華さんも溌溂と動きますが、昨夜の事は知らない振りをします。食後、女性陣が後片づけに台所に消えますと、 社長:「H君、夕べは有難う、A華を悦ばせてくれる だけで無く、私の事も立ててくれた。 アレは私に義理立てしてるが、躰は正直だ。 A華の燥ぎ様で分かるだろ。 良ければ又、会ってくれ、迷惑は掛けんよ。」 私:「社長が喜んでくれれば良い事ですから。 A華さんは社長の事が大好きなんですね、 分かります。今後の事は成り行きと云う事で。」 社長:「今度、社屋を新築するんだが、君の処に 頼みたい。後でM恵に連絡しておくから 来てくれ。その代わり今後とも付き合って 欲しい。頼む。」判りました。と言いますと、M恵さんが、叔父様、深刻なお話?と割って入り、土木部長の案件に。と決めます。昼過ぎに喫茶店で昼食。マスターに挨拶をして帰寮します。そのまま電車に飛び乗り帰省します。父と母、K子を伴い夕食をレストランでとり、ご馳走します。 父:「こんな高そうな店、大丈夫か?半分出そうか?」 私:「ハハハ、大丈夫だよ、ボーナスいっぱい貰ったし 給料も使う暇ない位忙しくて、残ってるから。」 母:「ならいいけど、結婚資金貯めなくちゃね。」 K子ちゃん、給料残ってるって。良かったね。」と皆で大笑いします。K子:「あのー、私結婚しても今の仕事、続けたいんだけど ……駄目だよね、そんなの、我儘だよね。」 私:「そっか、仕事な―、それ考えて無かったな、 ……向こうでも医療関係の仕事はあると思うけど 此処の職場がいいんだろ。そっか、う~ん。」K子:「出来ればなんですけど。H君仕事で出張多いって 聞いてるから、暫くは私の家でも、H君の家でも いいので生活させて貰って、別々じゃ駄目ですか? お父さんとお母さんの事は、ちゃんと見ますから。」 父:「行ったり来たりの新婚生活で良いのか? 私たちは、まだ大丈夫だが、K子ちゃんの お父さんたちは何て? 」K子:「任せるって言ってくれてます。我儘言って 済みません。 H君………?」 私:「向こうで、1人で待たせるのも可愛そうだし、 俺はいいよ。週休二日制だし電車で通勤してると 思えばいいし、K子のいい様にしな。」済みません、有難う。と言い、泣き出しますので、こんなとこで泣くな、虐めてるみたいだろ。と窘めますと母が、嬉しいんだよね。と助け船を出します。家に帰りますと、明日T美たちが来る。と聞かされママにも報告しなくっちゃ。と思いながら爆睡。翌日、土産を持ってK子の家に行きます。K子の両親に挨拶しますと、納屋の2階を改築するから夫婦部屋に使って欲しい。と言われますので、了承します。S和さんが畑から戻り、おう、元気か?と相変わらず豪快です。遅れて女性が現われ、よく見るとM希さんでS和さん:「俺の許嫁だ。宜しくな。オイ、挨拶しろ。」M希さん:「此処の嫁になる予定のM希です。」大爆笑で、 私:「S和さん、いつ決めたの?全然知らなかった。」S和さん:「おう、お前たちが決まった後な、こいつが 嫁にしてくれって来たから、貰ってやる 事にした。ガッハハハ。」M希さん:「嘘よ、まったく! 私の居ない時に家に来て 親に求婚して帰ったのよ。居たら断ったのに。 母に、いい年なんだから貰い手が有るうちに 行きなさいって説得されたの。 狡いでしょう、親を利用するなんて。」又、爆笑。 私:「何のかんのと言って、厭なら受けないでしょ、 M希さん、ひょっとしてプロポーズ、待ってた?
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