主人は45歳の会社員です。
私は今年で40歳になる平凡な専業主婦です。
子供はおりません。
結婚してから10年になります。
主人は結婚当初からセックスに対しては淡白でした。
優しい性格と経済力に魅かれて結婚したのですから、不満はありませんでした。
特に近頃は仕事の重責からでしょうか、夜の生活も月に一度あるかないかです。
行為も15分程度の短い時間です。
子供をつくるための儀式みたいなものです。
夫婦間のセックスは、これが普通だと思っていました。
時には友達や主婦仲間では、不倫や浮気などの話が耳に入ってくることもありました。
私にとっては、現実にはありえない妄想の世界の話だと思っていました。
さかのぼること7年前のことです。
主人と結婚してから3年目の年でした。
その人の名は佐藤宗徳、年齢は主人と同い年で独身でした。
小太りで温和な主人と違って、見るからに肩幅が広く胸板の厚い体型でした。
スポーツは、幼少のころから剣道をやっておられたとのことです。
性格も体育会系らしく、歯に衣を着せない話し方でした。
真反対の性格が、逆に二人をひきつけ合うのでしょうか?
主人とは会社の同期で、部署は違っても気が合う飲み友達でした。
2人で飲みに行ったときなど、よく主人を家まで送ってくれていました。
ついでに、また家で飲みなおすこともよくありました。
結婚してからの3年目は、私たち2人にとっては、ある意味倦怠期だったかもしれない。
私にとっても、夫以外の男性とまじかに話すことは新鮮な刺激でした。
豪放磊落な性格に、知らぬ間に佐藤さんに行為をもっていたのかもしれません。
あるときは、家で三人で食事をし、お酒を飲むこともありました。
多い月は、数回お酒を飲むこともありました。
そんな機会が増えるにつれ、彼との距離が徐々に縮まってきたと思いました。
あるとき、主人が席を立ったとき、佐藤さんとなぜか目があったことがありました。
そんな事が、何回かありました。
意識しないまでも、何かを言いたげな、その眼差しが気になりだしていました。
酒のせいとはいえその眼差しが、なぜか私の心を惑わすようになりました。
酒の肴を用意しょうと台所に立っているとき、不意に人の気配を感じました。
真後ろに、赤い顔をした佐藤さんが立っていました。
見つめ合う2人の乱れた息ずかいに、一触即発の状態でした。
後、振り返って半歩進めば唇と唇が完全に接触していたでしょう。
主人の呼ぶ声がしました。
我に返った2人は即座に離れました。
その後も佐藤さんが家に来ると、似たような場面が何回か繰り返されました。
それは今でも忘れられない、金曜日の夜のことでした。
飲んで帰った主人を玄関先で出迎えたとき、2人ともびしょ濡れの状態でした。
外は知らぬ間に大粒の雨が降っていたのです。
二人が交代でシャワーを使っている間に、酒の肴の用意をしました。
佐藤さんには、主人の大きめのパジャマを着てもらうことにしました。
横はともかく、丈の短いのには我慢をしてもらいました。
酒がすすむうちに、主人の酔いがいつもより早いようでした。
佐藤さんに聞く、会社で嫌なことがあってそうです。
それを忘れるために、いつもの居酒屋で相当飲んでいたそうです。
主人は温厚な性格で、私の前では仕事のことや、愚痴など話すことはありません。
私に心配をかけないようにと、彼流の優しさなんです。
今日は疲れた。佐藤には悪いが、先に休ませてもらうよ。
「紀子、少し佐藤さんの酒の相手をしてやってくれ。」
「佐藤、外は雨だし今日は俺の家に泊まっていけ。」
主人はそういいながら、自分で二階の寝室にいって寝てしまいました。
寝室のベットに夫の寝姿を確認して、客間に彼の寝床を用意しました。
台所に立って手短に後じまいをして、私も風呂を済ませました。
湯船につかりながら、酔いのせいか無性に胸騒ぎを覚えました。
いつもより丁寧に身体を洗う自分に、何かを期待するもう一人の自分がいました。
パジャマ姿で飲む二人の姿がありました。
取り立てて話すこともない、2人だけの静かな飲み会が始まりました。
向かい合わせに飲んでいた2人は、気がつくと横並びの状態で飲んでいました。
佐藤さんの眼差しを受けながら、その息ずかいに何かを期待する私がいました。
酒の勢いが理性を狂わせてしまったのか、自然に手を絡ませる二人。
静かな感動をかみしめながら、お互いの唇を求めるのに時間はかかりませんでした。
二人が永く待ち望んでいた行為でした。
彼の温かい唇から差し入れられる舌先に、震える舌先でなぞるよう受け入れました。
絡みつくように吸われるその舌先から流れ落ちる唾液に、体の芯から湧きあがる熱いものを感じていました。
誘われるままに、客間の寝床に場所を移しました。
蒲団の上に組み敷かれながら、ためらいながらも彼の要求に応じてしまいました。
明かりの消された客間で、彼によって大胆にも全裸にされた私がいました。
まさか旦那以外の男性とこうなるとは、夢にも思いませんでした。
結婚以来始めて交わる夫以外の愛撫は、比べものにならないくらい巧みなものでした。
私の経験したセックスに対する考え方を、根底から揺るがすようなものでした。
彼の身体の下に組み伏されながら、両手をつかみ私の頭の上で押えつけたのです。
耳元で囁く彼の要求に、ただ顔を横に振りながら拒絶の意思を伝え続けていました。
乳房を吸われるたびに、無意識に彼の頭を抱え込むようにして大きく仰け反った私。
心とは裏腹に身体は、彼のくりだす手管に正直に応じてしまっていました。
彼の執拗な愛撫に身体が順応していくのが、正直悔しくもあり嬉しかったんです。
股間を押し広げられ、彼の舌と唇による愛撫が執拗に、巧みに繰り広げられました。
湧きあがる快感に、思わず腰が浮き上がる喜びに声を抑えるのが精一杯でした。
声を出すことが許されない暗闇のなか、両手で口を覆う狂わしい快感が恨めしかった。
湧き出る愛液の多さに、驚きと恥ずかしさを隠すことができません。
彼の下で脚を押し広げられて、彼の下半身を包み込むように受け入れました。
私の反応をうかがうように、小さな穴をこじ開けるように少しずつ進入してきました。
夫以外の物を生で体感する感覚が、身体全体に広がってきます。
比べようがないほどにその硬さ、太さ、長さ、どれをとっても大きく勝っていました。
逞しくそそり立つ彼の杭が、膣奥深く差し込まれたとき、思わず彼の背中にしがみついて苦悶の表情を浮かべていました。
声が出せないもどかしさが、身体の震えとなって何度も彼の背中に爪を立てていました。
主人とは経験したことのない様々な体位で、彼の強靭な杭で続けざま逝かされました。
絡みつくような体液と体液の混じりに、何度逝かされたか記憶にないほどの快感でした。
暗闇のなか、冷静に私を見据える彼の瞳がありました。
疲れを知らない彼の杭が、私の中でゆっくり動き始めていました。
徐々にストロークの幅を広げながら加速されていきます。
柔軟に揺さぶり動く彼の腰が、私の中の快感の壷をすぐに呼び当てました。
彼が耳元で静かに囁きました。
彼の身体の下で組み敷かれ、自由を奪われた状態でした。
私に打ち込まれる杭のスピードが、尋常ではありませんでした。
子宮口から脳天を突き抜けるほどの快感でした。
「このまま中で生きたい・・・あなたの中で感じたい・・・このままいいね・・・」
彼の要求には本能的に拒否の意思を示しました。
「駄目です・・・中に出すのだけは許して・・・お願い許して・・・お願い・・・外に」
私は彼を見つめて、大きく首を横にふって拒否しました。
正直、彼の手管に順応した身体は完全に私の意思とは違う方向に反応していました。
彼の背中にしがみつき、うねる彼の腰に両脚を挟み込んで、自ら動きに応じていました。
見つめ合う瞳の奥で最後の許しを乞いました。
唇を重ねながら、自分の思いを伝えるかのように強く抱きしめられました。。
思いは叶わぬまま、奥深く注ぎ込まれる熱い体液を受けながら、心とは裏腹に自ら身体を仰け反らせながら、絶望的な快感に涙が止まりません。
客間を出たのは、深夜の2時頃でした。
静寂の闇の中、情事の爪あとを消そうと、浴室のシャワーを浴びました。
おびただしい量の体液が、シャワーのお湯とともに股間を流れ落ちていきました。
夫を裏切ってしまった私の不甲斐なさに、嗚咽の涙が止まりません。
数日後には、日常の退屈な生活が始まりました。
ある日の昼近く、彼から電話が入りました。
誘いの電話です。
あの夜の事を思い出すと、久しぶりに味わったあの生の感触が私の身体を駆け巡る。
あの夜の恥悦の涙は、しっかりと私の身体に刻み込まれていました。
理性はあとかたもなくもなく崩れ落ち、彼の誘いに応じていました。
私の肉体が目的であることは承知ですが、私は彼の肉体の虜になってしまっていました。
そして最終的には地獄の結末を向かえることになりました。