ただ、日常のしがらみや、損得勘定なく話せる相手がいればいい、最初からずっとそれだけのつもりだった。
初の相手、携帯に初めてカラー液晶が出た時代。あれからもう20年も経った。
惹かれあってしまうと止まらない。毎日毎日、どこで何をしていていても。寝る間も惜しんで。
どこまでも甘く、心地好い日々。
一度だけの電話。一度だけの逢い引き。
どんなに深く絡み合っても、どんなに深く求め合っても、伴侶を持つ者にとってはどこまで行っても遊び。深く絡み合うほどに、終焉の悲しみは底なしになる。
出会わなければ、終わりもない。
悲しい遊びは、もうしない。