ずっと昔、まだ20代前半の頃、付き合ってた元カノがいる。
見た感じお嬢様っぽい女子大生だった。
俺の勤務先にバイトに来て、美形だったしお上品な子だったから口説いた。
当時、大学2年が終わった春休みで、2学年上の先輩元彼が卒業で帰郷したばかりで淋しかったのだろう、口説いたその日に抱けた。
美乳でスタイルも良く、シャワー浴びてるときは緊張気味だった。
両手で竿を支える丁寧なフェラで、お嬢様風の見た目でエロかった。
自ら腰を振って、俺の動きにシンクロさせて、素直にエッチを楽しむタイプだった。
喘ぎ声も遠慮なく上げたし、感じてくるとキス魔になった。
だけど、残念ながら卒業して帰郷、元カノ、俺の部屋で最後の夜の最後のセックス、抱かれながら泣いてた。
元カノは一人娘だから、この街に残ることはできなかった。
翌朝、一緒に食べた最後の朝食、忘れられない。
そして、新幹線の駅まで二人で行って、元カノを新幹線の改札で見送った。
「それじゃあ、元気でな。仕事、頑張れよ。さよなら。」
「うん。あなたも元気でね。さよなら。」
新幹線の改札を抜けた元カノは、一度振り返って手を振り、エレベーターに乗って見えなくなった。
俺は、駅を出て職場に向かった。
本当は、元カノと結婚したいくらい好きだった。
その後、嫁と出会い、なんか放っておけない感じの女で、俺が面倒見なきゃって思わせる女で、結婚に至った。
それでも、元カノのことは忘れられなくて、新幹線の改札に行くと、元カノの幻が見えた。
もう、別れて10年以上過ぎたけど、ずっと忘れられない。
嫁のことは愛してるけど、元カノと一緒になりたかったという思いが消えない。
時々、元カノと生活している夢を見てしまう。
人生とはいろんなことがあるもので、元カノと再会することはできた。
10年以上過ぎてるのに、お互い一目でわかった。
場所は駅、あんな夕方のラッシュの中で、俺は在来線の改札へ、元カノは新幹線の改札へ向かっててすれ違って、ハッとなって立ち止まり、お互い振り向いた。
「元気だったかい。」
「ええ。あなたも元気そうね。」
交わした言葉はこれだけ。
お互いの左薬指に光るリングを見たあと、見つめ合って微笑んで、「じゃあね」と手を振った。
たった1分の再会、でも、それだけで相手がとても幸せだということ、お互いがまだ大切に思い合っていることが感じられた。
それで十分だった。
何しに来たとか、どこに住んでるとか、連絡先は変わってないかとか、そんなやり取りは要らなかった。
お互いに幸せそうなのが確認できたから、それだけで十分満足だった。
多分、お互いに今の連れ合いより、お互いを理解してる、そんな感じの再会だった。
別れてなければ、間違いなく今も一緒だった元カノ、一生を共に暮らしていただろう人だから、幸せそうで何よりだった。
一緒になれなかった訳はあれど、やっぱり、後悔はある。
なんであの時、元彼の実家の言いなりになって手を放してしまったのか、とか、いろんな想いで生きてきた。
でも、その時は自分たちで選んだ道、それに従って生きていくしかないんだよね。
俺も元カノも、いろんな想いを抱えたまま。
いつまでも忘れることはできないけど、それでもいいと俺は思ってる。
そしてまたいつか、元カノに会う日がやってくる、そんな日が来ると信じてる。