もう8年ほど経ちますが私の初体験についての話です。
不慣れなのでそういった描写は少ないです。すみません。
私は道場の一人娘です。地方なので今はともかく昔は栄えていたという話を祖母や父に聞きました。高校等での部活でやる剣道とは違ったもので剣術と呼ばれている方の道場です。
曽祖父以降は祖母、母が師範となりましたが、田舎ということもあり、私の代ではお弟子さんももう居ないような状況で、私は継ぎませんでした。母が厳しく、ずっと私を女子校にいれ、部活は禁止、早寝早起き朝夕稽古という人でした。
父は相手もいないのに実戦的な技になんの意味があるんだろうね、そう言っていましたが女系だからなぁと、寂しそうに言う人でした。私はそんなに嫌でもなく、のめり込むものがあるだけマシと思う子供でした。
今はそうでもないのですが、当時の私は全く喋らない人でした。年末年始に親戚が集まっても、庭で木刀を振っていたり、学校にも友人はおらず、1度も声を出さない日も少なくありませんでした。幸いいじめ等はなく、普通に通って普通に卒業したのですが、高校卒業後に見合いをするということになりました。意外にも数件の婿入り希望がありました。口を開かない私を見て向こうから辞退されたり、母を恐れて辞退する方が多く、正直私も興味を抱くような人がいなかったのですが、私と同い年の人が母と試合をしました。私が相手の時は随分手加減していたんだな。というのが正直な感想で、その方は負けましたが母が気に入ったことでその人と結婚したのですが、奥手な人でした。
しかし、私に代わって近所付き合いをしてくれたり、喋らない私に無理に話しかけず、居心地はとても良かったです。愛想尽かしても無理もないですが、そんなこともありませんでした。
いつも嬉しそうにそばにいるので、実際にきいてはいませんが、私の何がいいのだろうかと、こっちから聞きたくなるほどでした。顔がかっこいいとかスタイルがいいとかそんなことは全くないですが、いつの間にか私も好きになっていました。
お互いに24歳になった年の夏に初体験となりました。道場のことはもういいけど、玄孫が見れたら幸せだと、もう100歳近い曾祖母に言われ、私も決意を固めました。
それまでは同じ部屋で寝ていましたが布団は別でした。旦那に一緒に寝ようかと言われて初めて1つの布団に入ったのですが、顔も見られないほど恥ずかしかったです。私の周りに異性がほとんどおらず、おまけに話さないので、可愛いとか綺麗とか言われたことがなく、旦那に太い腕に抱かれながらそう言われただけでさらに顔が熱くなっていました。
私も旦那も初めてで、最初の頃は恥ずかしくて布団をかけたままでした。
恥ずかしいところは見ないからと、そう言われてまた顔を熱くしながら了承したのを覚えています。場所が分からないとかは無かったのですが、息が当たるほど誰かが近くにいるとか、挿入時の痛みや、肌が触れ合うというのが私にとって未知でした。身体を密着させ、こうすれば見えないからと言われてから、自分でも分かるほど愛液がでて、私も女なんだと自覚し、身を任せるようになりました。リズムが合ってなかったことが分かったり、体位を変えるタイミングを分かってくれたり、キスの時に歯が当たることも無く、身体を見られても大丈夫になり、行為の度に、俗に言う中イキするようになりました。
旦那は今まで性欲をどこにやってたんだと思うほど絶倫でした。
しかし、なかなか子供ができず、そろそろお医者さんに相談しようと思っていた頃ようやく妊娠し、娘ができました。すぐに曾祖母に報告すると、女の子ばっかだねと言いながら嬉しそうに笑ってくれました。