あなたとのキス、ちょっとたばこ臭いのが嫌でした。
あなたの愛撫、優しくて蕩けそうでした。
あなたのクンニ、少しくすぐったいときもあったけど、そのくすぐったいのがいつしか気持ちよくなっていきました。
あなたのおちんちん、おしゃぶりするの大好きでした。
あなた以外の男の人のは、汚いって思うのに、あなたのは可愛くて頬ずりしてました。
あなたが私の中に入ってきて、ゆっくりと出たり入ったり、次第に体が宙に浮いて、最後は私の身体にあなたの熱い精液がかけられました。
いつか、私の中に出される日が来ることを信じていました。
全てを知り尽くしたあなたが、髪も唇も手もおちんちんも精液も全部私のものだったあなたが、今となっては連絡する手段もない赤の他人です。
去年、コロナでお店が危なくなって、倒産する前に経営者がお店を清算、私もあなたも僅かばかりの退職金をもらって解雇になりました。
私もあなたも東京を去る決心をし、それぞれの故郷へ…お互い前に進むため、振り向かぬようにスマホからお互いの連絡先を消してお別れしました。
最後のセックス…忘れません…
「幸せにしてあげられなくて、ごめん…」
ってあなたが言った時、あなたとの結婚は無くなったんだなって、実感しました。
「さよなら…元気でね…」
「お前のことは忘れないよ。元気でな。さよなら…」
あれからもう、一年が過ぎました。
先日「バナナマンのせっかくグルメ」であなたの故郷の街が映りました。
あなたが生まれ育った街…そして、あなたが今を生きる街…この街のどこかにあなたがいて、いつか優しいお父さんになるのでしょうね…
そして私は戻ってきた故郷のこの街で、いつかお母さんになるでしょう。
あなたも、私も、お互いに違う人と…
さよなら…