大好きな彼に会えたのは今から二年前だった。あの頃の私の心はボロボロだった。昔本気で愛した人をまだ引きずってて、でも彼氏もいたけど本気になれなくて・・・。親の会社が潰れて長年住んでいた家や地元も捨てて、結局両親も離婚して。私はとにかく一家の為に働く毎日だった。誰も信じられなかったし、プレッシャーに潰されそうだった。
収入を増やす為に私は転職をした。新しい会社の研修で私は彼に会った。そして同じ研修チームになったので初めチームみんな仲良かったが、いつの間にか彼と話す事が多くなっていた。彼はどんな事にも真っ直ぐな人で私には眩し過ぎた。幸せな結婚をして子供も欲しいと眩しい位の笑顔で私に夢や理想の結婚像を語る彼。そして今彼女がいて『彼女と結婚するんだ』と満面の笑みで話す彼に正直自分が悲しくなった。昔本気になった彼の子を産める訳じゃ無いし、家の事や親を見ていて結婚や子供が欲しいという願望はいつの間にか心の奥底へ封印していた。今思うとあの頃の私からは笑顔も消えていた。そしてこうゆういい人にはやっぱり彼女がいるんだなぁって、その彼女をちょっと羨ましくも思った。
そんなある日彼から彼女の相談をされた。実は彼女浮気を繰り返し、問い詰めたら逆切れされ別れたいと言われたらしい。相談に乗るうちに私も自分の家の事や心の中の事を彼に話せる様になっていた。そして彼は彼女と別れた。
その頃お互い新しい部署にも配属され彼と私は歩いて15分位のビルに離れ離れになってしまった。しかしもう相談する事も無いはずの彼がその日から毎日私のビルの下で待っている彼は毎日9時には終わるのに私の部署は11時半まで・・・。しかも私は12時前の終電に乗らなくてはいけないのにたった20分程話す為に彼は毎日毎日2時間半私を待っていた。いつしか彼の事を好きになっていた。そして彼の前だけ強がらず楽しく笑える自分がいた。
自分の気持ちに気付いてからは苦しかった。本当は普通の女の子みたいに結婚して子供産んで幸せになりたいという感情がまだ心の中にある事に気付いてしまったのと今の自分の現状にあまりにもギャップがあったからだ。
そんなある日彼から告白された。涙が止まらない程嬉しかった。彼は私の現状も知った上で全てを受け入れてくれた。それからしばらくは楽しい日々が続いたがある日些細な事がきっかけで大喧嘩になってしまった。仲直りの話にもなったけど、お互い凄く好きになっていたからまた些細な事で喧嘩になって、もっとお互いを愛してから別れ話になって傷付くのが恐いから、だったら今別れてしまった方が楽なんじゃないかって。お互い凄く臆病になっていた。その時初めて彼は泣いた。夜遅くまで二人で泣いた。絶対に失いたくないほど愛していた。
結論が出ないまま朝になった。あまり眠れた気がしなかった。頭が重かった。彼が先に口を開いた。『決めた・・・・・結婚しよう。』夢かと思った。また一人になっちゃうかなって諦め掛けていた。あれだけ泣いたのに、また涙が溢れて来た。『結婚すれば些細な喧嘩なんかで別れちゃうかもなんて不安無いでしょ。一生お前の傍にいたい。』って。そこには初めて会った時私に見せてくれた眩しい位の笑顔があった。
そして今私は仕事も辞め、3ヶ月になる息子と毎晩パパになった彼の帰りを待っています。パパになってから彼の帰りは早くなりました♪パパありがとう。私は幸せですo(*^-^*)o