昔、アルテッツアという少しやんちゃな車に乗ってた若い頃、当時の彼女とドライブに出かけたときの話。
車の中で、イチャイチャしてるうち、お互いにヤリたくなってきたけど、結構な田舎でラブホテルも見当たらず、車で彷徨ってると、山の中腹に廃校となった分校の建物があった。
なんとなく、彼女と中に入ってみた。
人影もなく、校庭で遊ぶ子供たちの声がするだけだった。
宿直室があって、中は畳敷き、箒があったからちょっと掃除して、そこで彼女と寝転んでキス、もう興奮で彼女を愛撫すると、彼女の目がトロンとした。
服を少しだけ挙げて、ブラをずらした感じがエロくて、そのまま下着を脱がせて下半身露出、濡れてたから、亀頭に唾を付けて挿入した。
彼女が声を押し殺し、ハアハアと感じてた。
まだ21歳の彼女、覚えたての快感に悶絶しながら、俺にしがみつく姿がたまらなかった。
ギリギリで抜くと、精液が彼女の下半身にビュビュッと飛んだ。
ポケットティッシュで拭いて、衣服を整えて車に戻った。
車の中なのに、火照った彼女がエロくて、ずっとベロチューしてたら、子供が覗いてて、あ割って車を出したのを覚えてる。
あんなに大好き同士だったのに、些細なことでケンカして、別れたのが俺26歳、彼女22歳だった。
「知らないっ!」
とプンプンしてた彼女、泣いてたっけな。
半年くらいして、やっぱり俺には彼女が必要だと気付いて、彼女のアパートを訪ねたら、引っ越して居なくなってた。
まだ空室だったから、出て行ってそれほど時間は立ってなさそうだった。
玄関い額をくっつけて、泣いた。
コンクリートのたたきに涙がぼとぼと落ちた。
その後、現在の嫁さんと知り合い、深い仲になった。
そんな時、キッチンで洗いものをしていたら、少し開けていた窓から、俺の部屋を見てる人を見つけた。
彼女だった。
別れてちょうど1年、じっとこちらを見ていたかと思ったら、深々とお辞儀して、去って行った。
出て行かなかったし、声もかけなかったよ。
本当は追いかけて行きたかった。
でも、その時は、俺に一途な愛を向けてくれている今の嫁さんがいたんだ。
あれから20年、彼女はどこで何してるだろう。
俺は四十路の二児の父になってる。
嫁さんも可愛いし、今でも週に3回は抱く。
先日、所用で社用車で田舎の営業所に行ってきた。
その道すがら、山の中腹にある廃校になった分校を見て、彼女を思い出した。
彼女を抱いた宿直室、朽ち果てて崩れてた。
過ぎ去った年月を感じた。
彼女、今は42歳になってる。
もし、再会したらお互い驚くだろうなあ。
老けた彼女を見るのも、それはそれで、良いことなのかもしれない。
思い出した彼女の顔は、22歳のまま、しかも、泣き顔で切ない。
彼女、幸せでいて欲しい。
やっぱり、別れ際の泣き顔、忘れられない。