私の母校は、ブルマー廃止がかなり遅い方で、私が2年生になる年にようやく廃止されました。つまり私の代が、ブルマーを買った最後の学年。
2年生になってブルマーが廃止されたとき、私はハーフパンツを買えるのは新入生だけだと思っていました。ところが、いざ蓋を開けてみると、多くの同級生が、体育の時間に新たに導入されたハーフパンツを履いていました。
4月の時点で少数派だったブルマーも、月日が経つにつれてどんどん減っていき、体育祭の直前には体感9割の同級生はハーフパンツを履いていました。
ただ、3年生はあと1年だけだからか、2年生よりかは少しブルマー人口が多く、私は少しほっとしました。
その後も、ハーフパンツを買って欲しいと親に言うタイミングを逸し続け、気がつくと2年生が終わっていました。
3年生に上がり、気がつくと、ブルマーを履いているのはクラスで私1人になっていました。流石にこれは恥ずかしいと思い、遂に親にハーフパンツ購入を頼みましたが、帰ってきた言葉は、あと1年だけしか使わないのにもったいない、でした。
結局その後もブルマーを履き続けました。体育の移動の時は、学年を問わず男子にジロジロ見られ、女子にはまだブルマー履いてるとクスクス笑われました。そして、その年の体育祭、遂に全校で私1人だけがブルマーを履いているという状態でした。
体育祭の最中、仲間をずっと探し続けていましたが、いくら見回してもブルマーを履いているのは私だけでした。みんながブルマーを履いているならまだしも、自分1人だけがこんな紺色のパンツ丸出しみたいな格好でいて、どこに行っても男子に注目されている状況に、恥ずかしさしかありませんでした。
しかも極め付けは、体育祭が終わって教室に戻っている時のことです。同級生に言われました。
「言うタイミングなくてなかなか言えなかったんだけど、パンツハミ出してるよ」
ブルマーの足口部分を触ると、確かに下着のパンツがハミ出ていました。いつからかは分かりませんが、かなり長時間全校の前でハミパンを晒していたことは確かです。同級生たちみんなでクスクス笑っています。穴があったら入りたいとはまさにこのことでした。
卒業してアルバムが手元に届いた時、体育祭のページを見たら、別の人が写っている写真の背景に、ただ1人ブルマーで歩いている私が写り込んでいました。ブルマーの足口からは、白い布がハミ出しています。高校の同級生に会うたびに何回でも笑われています。