24時間ジムの更衣室は男女兼用で使われる。
中は1メートル四方、壁面は鏡張り。
私は着替えを済ませて鏡の中の肢体をチェックしていた。
スポーツブラから覗く谷間と股上の浅い食い込むような一分丈のスパッツ。
ヒップラインも念入りに観察する。
垂れたお尻なんて恥ずかしくて晒せない。
プロポーションには自信がある。
だけど、それを維持する為の努力も惜しまない。
兄に調教で可愛がられる時も、貸し出される時も納得できる裸で痴態を晒したい。
性奴隷の私でも最低限の意識とプライド。
主様や男達を悦ばせる為に私の身体は存在する。
目の前の鏡に見入っていたその時…
ファスナーを開けたままのポーチが落下した。
ドア下には10センチほどの隙間がある。
その隙間を抜けて金属製の何かが外へ飛び出した。
お気に入りのジュエリー付アナルプラグ。
大切な物が通路に転がり出てしまった。
少し血の気が引いた感じで困惑した瞬間に、隣の更衣室のドアが開いた。
誰かに拾われたプラグはドア下の隙間にそっと置かれた。
その人が立ち去る気配を確かめてから拾いあげた。
少しだけ気持ちを落ち着かせると更衣室を出た。
辺りを見回しながらストレッチマットの上で身体を解す。
誰が拾ってくれたのかとても気になって仕方がない。
休日の夜で閑散としたジム。
女性は、トレッドミルで走る中年のご婦人と私だけ。
男性会員は、10人ぐらい居た。
その中の誰かが…
顔見知りの男性会員さんは2人。
いつものように軽く挨拶して短い言葉を交わした。
その後、2人はすぐにあがってしまった。
とりあえず、スミスマシンでスクワットから始めた。
次に、レッグプレス。
レッグプレスのマシンは部屋の隅にあった。
死角になりやすい場所。
ひとりの男性が近付いてくる。
三十代半ばぐらい。
レッグプレスのマシンに凭れて話しかけてきた。
馴れ馴れしく喋りながら私の身体に触れる。
いけ好かない感じ男は卑猥な言葉を並べたてながら私の太腿に手を置く。
さり気なくその手をどかした。
それでも触れてくる。
ネチネチとどんなセックスをするのか尋ねてくる。
「アナルセックスもやってるんだろう」
男は少し声を荒げた。
恫喝?
私は無視するようにマシンに足を置いてウエイトを圧した。
少し仰向けで両脚の伸展と屈曲を繰り返す。
太腿に触れていた男の手が屈曲した態勢の股間を弄る。
力が入らない。
股間を拡げた半端な態勢でグリグリ弄られる。
空いてる片手はブラに無理やり差し込んで揉みしだく。
誰も気付かない。
気付いてくれない。
私は、パーティションの完全な死角に連れ込まれて半裸にされて嬲られた。
さすがに最期まではされなかったけど、執拗に性器に指に挿れられた。
たぶん、次回も狙われるだろう。
だけど、このジムには私を守ってくれるマッチョが何人も居る。