昨年に引き続き、今年も高知市に行ってきました。
主人と一緒だった前回の観光旅行と異なり、商用が詰まった私一人の二泊三日でのスケジュール。
予定より早く仕事が片付いた二日目の夕方、宿泊先のホテルにも近い地元の銭湯を徒歩で訪ねてみました。
昔ながらの銭湯のもつレトロで落ち着いた雰囲気を好む私は、自宅周辺では二軒のお店を行きつけにしていますし、出張先でも銭湯を利用できるよう旅行鞄の中には携帯用の洗顔、乳液、ボディーソープ、リンス・イン・シャンプー、ハンドタオル、小ぶりなバスタオルを忍ばせています。
目指す銭湯は、商店街から住宅街に入った一角にありました。
男女別の入り口の扉を開けると、番台に座る年輩の女の人が愛想良く迎えてくれました。
ロッカーは壁際に設置され、客の数もまばらな脱衣場はガランとしています。
裸になって洗い場に入ると、中央に浴槽があり、銭湯なのに乾式と湿式の二つのサウナが完備していました。
奥には、もうひとつの浴槽と水風呂。
お湯はぬるめで、熱めの好きな私にはモノ足りませんでしたが、水風呂は冷たくて心地良く、乾式サウナとの間を往復しながら結構長湯してしまいました。
入浴を終えて脱衣場に出ると、「あらヤダ、いつの間にか番台が中年の男の人に交代してる!」ではありませんか。
この辺りが銭湯でしか味わえない、ちょっとしたスリルですよね。
脱衣場に目隠しや衝立はありませんでしたが、番台の男の人が女湯の方を見ないようにしてくれていることは直ぐに分かりました。
銭湯に通い慣れた私とて、主人でもない男の人の目に自分の全てを晒すことに恥じらいや抵抗がないわけではありませんので、細やかな配慮は嬉しかったですね。
実は行きつけの二軒のお店でも、洗い場から出たとき向かいの番台に座っているお爺さんと目が合って、裸をジロッと見られることが少なくないんです!
番台からは丸見えでしょうが、それでも相手を意識しているように思われるのがイヤなので、前を隠したりはしません。
「一度見られたら、二度見られようが三度見られようが同じ」という、開き直りにも近い気持ちは働いていますが…
ホテルに戻る途中、商店街の魚屋さんで高知名物の鰹のタタキ、すり身の天ぷら、太刀魚の押し寿司を、酒屋さんで恵比寿ビールの500ml缶と土佐鶴の冷酒400mlを購いました。
酒屋さんでは店主に「おねえさん、風呂上りに一杯かい?ここで飲んでいかない!」と口説かれ(?)ました。
何だか幸せな気分に包まれた、高知市での最後の晩でした。