その日は定時退社で、途中のホームセンターへビールをひと箱買うために寄道した。
車を停めて歩いていたら前から来た車におや?と思う、あの車だ、女性が運転している。
あの女だなと目で追っていく。
少し先の空きスペースに停めて降りて来た女性、仕事帰りなのか水色のミニスカワンピ、髪はセミロングで顔は誰似かと言えば青木愛似かほっそり体型で背丈は160位だろうか、そこいらの娘さんか若奥さんと言った感じだ。
雨に濡れたあの時の様子とは違った雰囲気の可愛いらしさを感じた。
夜だったしあの時は遣るのに夢中だったのでよく見なかったのは仕方なかったのだ。
それとなく後ろから付いて店に入る。
後ろ姿の腰のラインがいい、ミニスカから覗いている足もすらっとしている。
後から付いて行くと女性用品売り場へいく。
男がそこでうろつくのはまずいので彼女の姿を気にしながら20分位で買物を済ませて入口で出てくるのを待つ事にした。
待つ事数分で出て来たので偶然を装って近よって声をかけた。
「あの、ちょっとよろしいですか」「エッ、ハイ」俺をみて誰だろうと言う顔をしている。
「あっ、このあいだの者です」と言うとハッとした様子だったがすぐに
「あっあの時の・・・」と言うと顔がぽっと染まったようだった。
「こんな所でお会いするなんて思わなかったですね」
「あっええ、あの時はすみませんでした」
「どういたしまして、こちらこそお買い物ですか」「ええちょっと」
「私もこれ買って帰る処なんですよ、それでもうお帰りですか」「エッええ」
「お時間有りますか」「・ええ」
「もし良かったらちょっとあっちでお茶なんかどうですか」と誘ったら
「ええじゃあすこしなら」と言う返事で近くのファミレスへ行く。
世間話で判ったのは、家は同じ町だが俺よりずっと手前、俺の処はさらに車で20分くらいかかる。
一人住まいかどうかは判らなかった。
年は28で独身だという、勤めは車通勤でやはり俺の勤めている町で会社事務の仕事だと言う事。
話しているうちにこの間の事をそれとなくにおわせる。
「よかったらまたって聞いたら、まあって言ってたけど」と言うと返事に困っているのか下を向いていた。
あまり強引だとまずいと思い、話題を変えこれを機会にまた会えるかと聞いてみたら、少し間をおいてうなずいた。
その後メアドと携帯番号を聞き出して交換し、ちょっとと言う事だったのでその時はそれで別れた。
これできっかけが掴めた。
あまり時間を開けない方が良いかと思い、その週末、帰りに携帯へ例のファミレスで会いたいとメールを入れて待つ事にした。
返信は無かった、違った番号を教えられたのか、来るか来ないか?
待つこと1時間程、やはりダメかと思って諦めかけていたら来た!!
白いブラウスにタイトのミニスカート姿の彼女が来た。
「これは脈が有るな!」
「ごめんなさい仕事が終わらなかったので」と言った。
誘ったのはこっちだからどうってことないと返事した。
しばらく雑談してから「付き合えるかい」と聞く。
「これから?」と聞いてきた。
これからというのはヤルのかと聞いているのだろう。
「でも良いけど、よければ」
少し間をおいていたが「ここ出ましょうか」と言う返事がきた。
外に出ると「これからですか」ともう一度聞いてきた。
「よければ」だまってうなずいたのでヤルのをOKしたと言う事だ。
「じゃあ行こうか明日は休みなんだろ、少しくらい遅くなって大丈夫だろ、それとも誰か心配する人でもいるのか」と聞くと首を横に振った。
一人暮らしだなと判った。