最低のエッチ体験告白

罪な事をしたのが、今も尚　尾を引いている。
昔、調教をしてくれたご主人様から捨てられる寸前に
最後の命令が「他の誰かに抱かれろ」だった。
アダルトサイトのツーショットで話した気の優しげな男性は自分の身元を
私のフリーメールに正直に書き、しかも顔の画像までくれた。
勿論電話番号まで知らされてたので、こちらは非通知で電話してみた。
チャットといい、電話といい、真面目そうだった。
「この命令を早くクリアーしてご主人様に抱かれたい！」の一心だった。
電話でこちらからアプローチをかけ、会う事がトントンと決まった。
実際あったら、お相手のほうが緊張してたが　真面目そうなだけに恐怖感も感じ
た。
ラブホテルの駐車場から車を降りた一瞬、走って逃げようかという気持ちにも襲わ
れたが思い留まった。
いまさら・・・だった。
荒い息遣い、舐めまわされるような視線に恐怖感があった。
気を損ねては怖いかもしれない・・・。
サイテーだと自分でも呆れるほど醒めてたはずが、ベットで愛撫され
舐められ、挿入され　裏腹にも感じている。　体は反応しまくってた。
ただ・・・警戒心は常にあった。

最寄の駅で別れ際に、「また会いたい」と言われたが　返事に困った
けれど、ずるい私はその場では誤魔化した。
「あ、うん。　めーるするね」
本来、正直に「一回だけ」と始める前に言うべきだとも思ったが
言って怒らせたら怖い　と云う気持ちの方が大きかった。

あれからもう３ヶ月以上経つと言うのに、メールが届く
同じ台詞が何度も何度も繰り返される。
「忘れられない、あいたい」
削除する度に、心は痛む。
そして私もまた同じ叶わぬ台詞を　ご主人様に送っている。