夜10時過ぎ、自宅から徒歩5分ほどの商店街にある銭湯に行きました。
男女左右に分かれて中に入る、昔ながらの番台式のお店で、年に何度か利用します。
私も普段はコンタクトをしていますが、温泉や銭湯に行くときはメガネです。
番台に座る顔見知りの女将さんに代金を払って、他愛もない会話を交わしながら服を脱ぐと、洗い場に入りました。
外出自粛が続く中での夜の遅い時間帯のせいか、入ってから出るまで女湯は「貸し切り状態」でした。
入浴を終えて洗い場から出ると、脱衣場の床に滴を落とさないように上り口でカラダ全体を股間も含め、絞った擦りタオルで丹念に拭いました。
私が最後の客のようで、男湯の方からも物音は聞こえてきません。
拭い終わると、前も隠さずロッカーに向かいました。
女将さんと話をしながら服を脱いだので、バスタオルや着替えは番台からほど近いロッカーの中にあります。
お風呂道具の入った籠をロッカーの上に置き、目の前の番台に目を遣った私はギョッとしました。
番台にはいつの間にか女将さんに代わって中年の男の人が座っており、全裸の私をジッと見ていたからです。
このお店はもう長く利用していますが、番台に座っているのは女将さんかパートの女の人で、男の人は初めてでした。
上り口でカラダ全体を丹念に拭い、前も隠さず番台の方に近づいてくる全裸の私をずっと見ていたに違いありません。
私はメガネを外していますし、相手はマスクをしているので顔の表情までは分かりませんが、ネットリした目つきだけは感じました。
私はいわゆる貧乳で胸の膨らみがなく、乳首だけが飛び出ています。
おまけにヘアが薄くて、裸を正面から姿見に映すと縦筋が見えているのです。
番台の男の人の視線は明らかに私の胸と下腹部に注がれていました。
私は思わず身を屈め、片方の手で胸をもう片方の手で下腹部を覆い隠しましたが、恥じらいに満ちた仕草は相手を刺激するだけだったかもしれません。
貧乳と飛び出た乳首、薄いヘアとその隙間に顔を覗かせている縦筋をジックリ見られてしまったうえに、上がり口では上体を深く屈めて股間やお尻を拭ったので、膣や肛門まで番台の男の人の目に晒してしまったのではないかという不安もが頭をよぎりました。
上がり口から番台までは距離があるので、その心配はないでしょうが…
大急ぎで纏ったバスタオルの下からパンティを穿き、ブラジャーをして上着を着ると、その場から一刻も早く逃れたくて髪も乾かさずに外に出ました。
お店を出るとき、私に「ありがとうございました」と声をかけた男の人に、「『裸をタップリ堪能させて貰ってありがとう』と言ってるのかしら!?」と深読みしてしまいました。
家に帰ると主人に店での一部始終を話しました。
ところが、自分の妻が他の男に「視姦」されたというのに「番台のオヤジだって、イイ女の無防備な裸が目の前にあれば見たくなるよ!」と、まるで他人事みたいな返事です。
主人もわざと冗談めかして、私を宥め落ち着かせようとしたのでしょうが…
それにしても、番台に座っていた男の人は一体誰なのでしょうか?
女将さんのご亭主にしては若いし、息子というにしては歳を喰っていました。
いずれにせよ、あの男の人がまた番台に座っているかもしれないと思うと、二度と利用したくありませんし、お店の外でも顔を合わせたくありません!