私は35歳、営業をしている男性です。たかさんのお話はとても素晴らしく感銘を受けました。その理由の一つとして、時代(とき)が移り変わる展開の妙と、一見奥様を否定、侮辱しているように見せておきながら実は大きな愛を感じさせるという内容です。感銘を受けたもう一つの理由は、私も二十歳の頃にたかさんのようにとてつもなく臭い性器を持つ女性に出会ったことがあり、懐かしく思ったからです。ところでたかさんの奥様のあちらはどのような薫りでしたか?私は何人か薫り高い性器を持つ女性に出会ったことがあります。例えば熟し過ぎた玉葱の薫りとか、例えば鶏ガラスープのような薫りなど。ただ先程話した女性の性器は、無類のクンニ好きだった若い私でもあまりにも臭すぎて行為に至ることができず、その後再び会うことはありませんでした。その時の薫りが、どこかで嗅いだことがある薫りにとてもよく似ていたのですが、いくら考えても何に似てあるのか思い出せず、ずっと悩んでいました。
時が過ぎ、私も二児の父となり平穏な生活を過ごしていた昨年の夏のことでした。ベランダから次男の泣き声が聞こえてきたので行ってみると「飼っていたかぶと虫が死んじゃった。」と。水槽の蓋を開けた瞬間、長年私を苦しめ続けていた謎が解けました。そうです。死んだかぶと虫の薫りだったのです。泣きじゃくる息子の横で、胸のつかえが取れ、清々しく空を見上げたことを思い出しました。
芳しき性器の奥様を持つたかさんに幸あれ