久し振りに都内に出掛けた時。
私は座席に座っていましたが、混雑までは行かないけど、立っ
ている人もそれなりにいて、吊り革の半分ほどでした。
私は所用で使う書類を見ていた所、何故か水飛沫が飛んで来て
私の顔や洋服、そして書類にも水滴が付いてしまいました。
書類にはそれなりに掛かって、手書きの部分が滲んでしまいま
した。
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ふと見ると、私の前にはOLさんらしき30代位の女性が申し訳
無さそうな顔をして、私に会釈していました。どうやらその女
性はバッグから水筒を取り出して、飲もうとしたら、中の圧力
で開けた時に飛沫が飛んだ様で、それが私に掛かったのです。
(隣の人にも掛かったかは不明)
しかも、その後に女性は手を滑らして、中に入っていた(たぶ
んお茶)を溢して、半分くらい私の左足部分を直撃する事態に。
私は持っていたハンカチで拭き取りつつ、女性にジェスチャー
で『大丈夫、大丈夫』と諭し、そのまま乗車。
目的地に着いたので降車すると、後ろから『あ、あの!』と声
を掛けられました。
振り返るとさっきの女性。
『すいませんでした!大丈夫でしたか?本当にすいません!』
と恐縮していたので、私は本当に怒っていない事と、気にしな
いで良いですよと伝えました。
『書類も濡らしてしまって・・』
『これは、その辺のネットカフェとかで、また印刷すれば大丈
夫ですよ』と。
すると女性は持っていた名刺を取り出し、裏にLINEのIDを書
いて私に差し出して来ました。
『本当にお詫びします。何かあったら連絡して下さい。』と言
われたので、私もお返しに名刺を渡し、お互いその場を離れました。『律儀な人だな〜』と思いつつ、ちょっと可愛い子だったので、ほんの少し嬉しかったです。
その日の夜、家でゆっくりしていると知らないLINEが届きま
した。
電車の彼女です。
『昼に粗相してしまった者です。突然連絡してすみません。あ
の後は大丈夫でしたか?本当にすみませんでした。』
と書いてありました。
『いやいや、本当に気にしないで大丈夫です。相手が男の人な
ら、怒ったかも知れませんけど、可愛い方だったので(笑)』と
冗談を入れて返信したところ、まだ恐縮していて『何かお詫び
させて下さい』と言うので『では、その内ランチでも』と軽い
返事で送ったら『是非!』と思いがけない返事が来ました。