社会人一年生の時に付き合い始めて、二年で破局した元カノがいる。
特別美人とかじゃないんだけど、どこか小動物、オコジョみたいな顔してて、愛くるしかった。
彼女と別れたのは、彼女が大学を卒業して田舎に帰ったからだからどうしようもないんだけど、その後、性欲に任せて数人と関係して、彼女とのセックスが最高だったと気づいた。
抱き合って挿入した時の身体のポジショニングが、丁度良かった。
他の女だと、相手の顔がした過ぎて猫背にならないとキスできなかったり、下付きすぎて体勢がきつかったりした。
それと、彼女とのセックスは、終わった後賢者タイムがなく、心身ともに満たされた。
当たり前のことだけど、心の繋がりがあるのとないのでは、賢者タイムの有無を生じさせた。
射精した後、俺、なんでこの女を抱いたんだろう…という思い、それって相手の女にも失礼だし、次第に相手に伝わって破局を招く。
あの女子大生だった彼女は、女子大生とは思えぬ腰遣いをしてて、俺の腰の動きにシンクロさせてくるんだ。
全く動かさない人、動かし方が裏目に出る人、色々いるけど、あの彼女のセックスは良かったし、抱きたい女だったから、射精後もすごく満足感が残った。
処女じゃなかっただけでなく、結構な経験者っぽいマンコしてたけど、女としては極上だった。
あの身体、セックス、忘れられなかった。
そんな彼女と、5年ぶりに再会した。
場所は俺が住む街でも、彼女の故郷でもない場所。
間違いなく彼女だったけど、俺、結婚したばかりの嫁と一緒だったから、声はかけなかった。
別れて暫く、嫁と会うまでは、ずっとヨリを戻したいと思っていた女だったけど、子供連れてて、凄く所帯染みてて、髪の毛ボサボサで、どこのおばさんですか?って感じだった。
でも、間違いなく彼女で、田舎に帰って結婚して、田舎のおばちゃんになっちゃったことを感じた。
それだけの時間が流れていたんだと、あれ見たら、俺だけ時間が止まっていたことに気付いた。
彼女を見送りながら、心の中で、
「彼女と過去の俺にさよなら…」
って呟いたら、嫁が輝いて見えた。
再び俺の前に現れてくれてありがとうって、元カノに感謝した。