仕事柄夜勤が月に数度あり、朝7時に仕事を終えて帰宅する際に、24時間営業の居酒屋のような街中華のような店に1年くらい前から立ち寄るようになった
朝7~8時なんて電車も混んでるし、かといって職場にいるのもなぁと思っていたときに、たまたまその店に気がついた感じ
初めて行った時も店内は
・新聞片手に1杯やってる還暦くらいかなって紳士
・何次会か知らないけどまだまだ飲んでる6人組
・もりもり食べて飲んでるアラフォーくらいの真面目そうな女性
この3組の先客がいた
へぇこんな時間でもけっこう客はいるんだねぇ…なんて思いながら
自分も中華をつまみに1杯やって帰ったのだが、そこの店が安い上に一品が多くて腹に溜まるから、センベロみたいに楽しめるので、夜勤明けに寄るのがクセになった
そして3度目の来訪だったと思うが、その日は客が少なく女性が1人だけ
あー最初に来たときに気持ちよく食べて飲んでた人だなと思った
ショートカットにメガネをかけていて、特別美人ではないが不細工でもなく、肉付きが程よい感じで、胸はDくらいはあるかな?って感じの真面目そうな人。こんな印象
この日も気持ちよく追加注文して食べて飲んでた。
そうして店に通い続けていると、月に数回遭遇するようになり、いつも彼女の方が少し早く来てるのかな?というタイミングで、自分の方がさっと帰る感じ
正直、ストーキングされてると思われたりしたら嫌だなぁなんて事も思って長居しないようにしてもいたが、気にせず通っていた
そして昨年の暮になんだか朝から割と混んでいる日があって、席はあまりあいていなかった
空いているとつい同じ席に座ってしまうもので、その日は“いつもの”席は空いておらず仕方無しに別の席にと思ったが、そこは“彼女の席”なので来てないから来ないかも?と思いつつやめて隣に座ると少しして彼女が来た
自分はいつものクセで店の入り口に向かって座っていたので目が合う感じに
なんとなく会釈なんてしちゃって、あちゃー変な奴と思われたかな?なんて思っていると
「今日はあちらじゃないんですね」と声をかけられた
『空いてなかったんで今日はお隣にお邪魔してます』なんてホントごめんなさいって感じで返すと
「もしかして…違ったらごめんなさいご同業じゃないかなぁ?と思って気になってたんです」と尋ねられた
『あ、はい。同業です、同じだったんですね!』
ここから話が弾んで、あるある話やお互いの職場の愚痴やらでひとしきり盛り上がった
そうこうしているうちに自分のルーティンである2皿+メガレモンサワーが無くなっていて
それに気がついた彼女が
「そろそろお帰りですよね?引き止めちゃいましたか?」と尋ねてきたので
そこまで気にしてくれてたのかぁと思いつつ
『なんかストーキングしてるって思われないようにパッと帰ってたんです(笑)』と冗談めかして話すと
「そんなこと思わないです、さっと来てパッと食べてさっと帰って、飲み方がスマートだなぁって思ってました」
『長っ尻はしないって酒場放浪記に書いてありましたから(笑)』
「るいるい私も好きですよ(笑)」
『でも長っ尻もホントは好きなんですよ、なのでもう少しいようかな』
「ぜひぜひ飲みましょう」
こんな感じで楽しく飲んで食べてその日は別れた