あの人と暮らした二年間は、幸せだったなぁ。
それまでの人とは、クンニが恥ずかしかったけど、あの人には、恥ずかしいアソコをもっと見て、もっと舐めてって思えた。
あの人に自分の恥ずかしいアソコや恥ずかしい姿を見られると、それが快感に変わった。
だから、クンニされているとき、思い切り股開いて、腰突き出して、アソコを丸晒しにして舐められてた。
思い出しても恥ずかしい姿だけれど、あんな羞恥にまみれた恰好を見せられるのは、いや、見せたくなれたのは、あの人しかいない。
あの人のおチンチンを舐めるのも大好きだった。
おチンチンって汚い感じがしてて、それまでの人も好きだったけど、フェラって、クンニされたからお返しにしてあげる感じだったけど、あの人のおチンチンはただただ舐めたかった。
亀頭を咥えて、あの段差に舌を這わせると、あの人が気持ちよさそうにしてる表情を、上目遣いで眺めるのが好きだった。
あの人のおチンチンは汚いなんて思わなかったし、愛しくて、頬ずりしたくなるおチンチンだった。
先走りのお汁が流れてくるけど、それさえ舐めちゃうくらいあの人のおチンチンが大好きだった。
あの人とは、一緒に暮らすようになってからはコンドームを使わなかった。
出来ちゃったら結婚するつもりだったから。
結婚の予行演習のための同棲だったから。
あの人のおチンチンが生で入ってくると、それだけで気絶しそうなほど気持ち良かった。
あの人の前に、二人の男を知ってて、決してあの人のおチンチンが前の二人より大きいわけじゃないんだけど、当たり所が凄く良くて、しかもあの人の事が大好きだから、最高に気持ち良かった。
抱かれてる最中に、あの人の頭を抱きしめると、なんだか母性みたいなのが湧いてきて、あの人が愛おしくて仕方なかった。
頼りがいのある男らしい人だったけど、抱きしめると守ってあげたい不思議な気持ちになった。
あの人の実家の家業を継いだお兄さん、二年前にコロナで亡くなったんだ。
告別式から戻った時、案の定、あの人が家業を継がなくちゃならなくなって、あの人、家を出た。
とてもじゃないけど、行かないでって、言えなかった。
「兄貴がお見合いする予定だった人と、俺がお見合いすることになりそうなんだ…ごめん…」
と言われて、連れてってとも言えなった。
出ていくために荷造りしてるあの人の背中見てたら、涙が溢れて止まらなかった。
あの人も泣いてたし、私もあの家を出るために荷造りを始めた。
あの家に一人で住むには広すぎるし、あの人の思い出と暮らすのは辛すぎた。
だから、新しくアパートを借りて引っ越した。
二人で荷物を運び出して、玄関のドアを閉めた時が一番泣けた。
最後のキスをして、
「さよなら…元気でいてね…」
「君もな…さよなら…」
実家に帰るために、羽田空港へ向かうあの人の背中を見送った。
全てを捨てて、ついていきたい気持ちと、仕事への責任が葛藤を続けた。
私の人生に必要なのは、あの人か、仕事か…本当は、あの人なのに…
別れて二年過ぎたけど、まだ忘れられない。
前を向くために、連絡してないし、あの人から来ることも無い。
もう、二度と抱かれることは無くなったあの人の事は、諦めるより仕方がないんだけど、忘れることは無いと思うし、無理に忘れることも無いと思う。
毎回私を何度もイカせてくれたあの人の事は、一生忘れることはないよ。
あの人を忘れるために、言い寄ってきた男に抱かれもしたけど、あの人を忘れられないことを再確認したようなものだった。
今も、私を好きだと言ってくれてる人がいて、その人に許せばセックスはできるけど、ただセックスしたいわけじゃなく、あの人とセックスしたい。
前に言い寄ってきた人は、私を愛してくれていたみたいなんだけど、愛のないセックスに感じちゃったんだ。
あの人とのセックスは、愛に溢れてたし、心も身体も満たされてた。
前に言い寄ってきてくれた人にだって、可愛いよって頭撫でられて抱かれて、愛されているんだとは思うのに、何かが違った。
抱かれた後、あの人を思い出して、自己嫌悪になるのが嫌になって、私から別れたけど、あんな状態で付き合うのは相手にも失礼だと思ったのもあった。
本当は、あの人のお嫁さんになりたかった。
あの時、後の事なんか考えずに、そう言えばよかった。
あれから二年、きっと、あの人は結婚しただろうな…
今はもう会えない人になったけど、あの人と暮らした日々は幸せだったなぁ…
愛があるセックスって、愛されるだけじゃなくて、相手を守ってあげたいくらいに愛しいと思う気持ちがないと、ダメなんだろうな。
肉体的な繋がりも物理的には気持ちいいけど、やっぱり、心と心が抱きしめ合う繋がりがいいんだと思う。
もう、ずっとあの人の事を思って生きていくしかないのかなぁ…
あの人の事を思いつつ、今、私の事を好きだと言ってくれてる人に向き合うべきなのかなぁ…
良い人なんだけど、前に言い寄ってきた人に抱かれた時と同じになるのは嫌なんだよね。
もう一度だけあの人に会って、あの人が幸せになっているのを見たら、前を向けるのかなぁ…
いや、あの人に二度と会ってはダメって決めて別れたんだから。
連絡先を消さずに、でも連絡しない、二度と会わない、そう決めたんだから、あの人には一生合ってはいけないんだ。
そうだ、前を向こう。
私を好きだと言ってくれる人と、向き合おう。
今度こそ、あの人に、元気でねってさよならしよう。