・・・しばらく(たぶん1分くらい)無言で湖を見ていた私たち。彼女の手を少し引くとそれが合図になり、今歩いてきた桟橋を戻り始めました。
無言でした。しかし彼女は繋いだ私の左腕に自分の左手を添える様にして、私との密着度を強くしてきました。先ほどから私の腕に胸が当たって
いた事も分かっていたのでしょう。そして今、更に強く押し当てて私の反応を確かめ様としているのがはっきりと伝わってきました。少しだけ彼女側
への力を強くし、腕と彼女の胸の密着を意識させる様にしました。もちろん彼女は離れようとする事はありませんでした。むしろ歩くことに支障が無いギリギリの
ところまで胸を強く押し当ててきました。途中から彼女は口でも息をする様になり、時々女性の性的興奮が高まった時に発する「匂い」を息の中に感じる事がありました。
何せ彼女は「男性経験、未経験」なのです。初めてのシチュエーションに自身の心や体をコントロールする事がまだ出来ないのです。自分でも気づかぬうちに「女」の心が昂り、
「女」の体が反応し始めてしまったのでしょう。それを感じた時、私は自分のペニスが完全勃起している事に気が付いたのです。さっきまで恋愛対象でもなく、セックスの対象とも
思っていなかった彼女の「心」を感じてしまった事で、私も「男」の心が昂り、「男」の体が反応し始めてしまった様です。自分でも驚いてしまいました。今はとにかく悟られない様に
しよう・・・とすればするほど、彼女の胸の感触が何度も伝わってくる度に私のペニスは強度を増し、明るい場所ならその形はクッキリと分かる様になっていました。彼女は未だ勃起した
男性のペニスなど見た事が無く、ましてその硬さにも触れたことがありません。変貌ぶりを見て嫌悪感を抱かないだろうか?その事だけが気になり、駐車場に戻るまでの会話もしどろもどろに
なってしまいました。
しかし、彼女のあの「息」の感じ・・・彼女の無垢な「女」のその場所は、きっとこれまでに経験した事の無い性的興奮の高まりにより、気づかぬうちに綺麗な泉が湧き出ていた事でしょう。
私は確信していました。今、彼女は濡れていると。
車に戻りシートに座った私たちは、それまで繋いでいた手が離れていることを寂しく思い、どちらからともなく自然に手を握り合いました。さっきよりも早いスピードで、躊躇する事なくしっかりと
手を握り合いました。お互いの手には力がこもり、まるで手で意識を伝え合うかの様に指先を動かしてお互いのを確かめ合っていました。彼女は先ほどからの興奮が冷めておらず、虚ろな目で視点が定まっていません。
半開きになった口元で呼吸をしていました。もう彼女の性的興奮がMAX状態になっていました。このままセックスまで持ち込むならとても楽な展開なのですが、彼女は「処女」なのです。私が彼女と性交するしないは別として、また
他の誰かと性交するにしても、初めての時はもっとキチンとした場所で、安心して身を委ねる事が出来る必要があると私は思ったのです。彼女の気持ちは分かっています。決心も分かっています。であれば尚更私に向けてくれた彼女の気持ち
を大切に丁寧に受け取ってあげなければならないと思いました。
私は彼女から視線を外し軽く咳払いをし、彼女の興奮をクールダウンしてあげる事にしました。とは言ってもまだ未経験の女性なので直ぐには冷める事など無いとは分かっていました。このまま家に帰っても興奮状態が続いて今夜は眠れない
だろうとも分かっていました。しかし、その時の私は彼女の恥ずかしさに気づかぬフリをして、自然体の二人に戻そうとしました。そうしなければ呼吸困難で倒れてしまいそうな彼女だったのです。
その後元来た道を帰り、朝方近くに彼女を下ろし見送りました。しかし、帰りの途中ずっと興奮が収まらずペニスが勃起したままで、家に着いても落ち着かず眠れなかったのは私の方でした。
続く・・・