私も歳を重ねてきて、気づけば56歳になりました。
最近夢の中に、昔お付き合いをした何人もの女性が現れてきます。
それも過去の出来事や周りにいる人たちまでリアルに夢に出てくるのです。
その女性の中の一人に「千鶴さん」と言う方がいました。私は当時既婚者でしたので、彼女とは
不倫の関係という事になります。
この千鶴さんとは仕事の関係で知り合いその後親しくなり、電話で会話する回数も増えてきて、次第に勤務後に軽くドライブ
行ったりする様になりました。私も仕事のストレスや家庭で発散出来ないモヤモヤした気持ちもあり、純粋に彼女とドライブする中で
お互いの事を話し、聞き合いながらストレスを発散したものでした。もちろんその時はいやらしい気持ちは抱いていませんでした。
彼女は私より一つ年上で当時32歳独身、両親とマンション住まいをしていました。いつも仕事が定時に終わるため、その後は寄り道をせずに
真っ直ぐに帰宅をしていました。まだ携帯電話が普及していない頃でしたので、急な連絡などは簡単に取れない時代でもありました。最初のうちはドライブのお誘い
も仕事のフリをして会社の電話でやり取りをしていたものです。
初めてドライブデートに行ったのは、私たちが住む街から車で二時間程掛かる、大きな街の夏イベントに仕事が終わってから行きました。自分たちが住む街のイベント等には
二人で行く事など出来るはずも無く、一緒に車に乗っているところなど、他の人に見られると大変なので、夜に街を離れて別の街に行くのが安全策だったのです。
仕事が終わり、彼女と待ち合わせたのが午後7時。そこから二時間かけてドライブを楽しみ、イベント会場に着いたのは午後9時頃でした。私はこの後二時間ほどイベントを楽しみ、食事を
し帰路に着き、日付が変わった午前二時頃に自分たちの街に帰着する予定でいました。しかし彼女は一時間ほどすると「もうそろそろ帰らなきゃ・・・」と言い出したのです。明日は休みなので
時間には余裕があると思っていたので、ちょっと驚きました。とは言っても、最初のドライブデートなのでこれも仕方ない事なのかな・・・と思い、帰路に着くことにしました。
帰りの車中で、これまで男性とお付き合いをした事が一度も無い事。親が厳しく、友達からの電話も長電話など出来ない事。家に届く通販の荷物は彼女が帰宅する前に開けられて中身を確かめられる事・・・
等を話してくれました。これにもちょっと驚きました。
彼女のスペックはと言うと・・・正直、決して綺麗、可愛いと言う事は無くブス。体型はもろにデブ・・・日頃のストレスが無ければ絶対に声を掛ける様な女性ではありません。都合よく言うならば
「魔が刺した」と言ったところです。なのでエロい感情など湧いてくる事は無かったのです。
夜中に彼女の車を停めているパーキングに到着し、見送ったのが午前一時半。親への言い訳を考えながらちょっと困った顔をしていた彼女が可哀そうに思えました。
それから二日後の月曜日午後に、彼女から会社の電話へ連絡があり、仕事の内容に織り交ぜて「今晩ちょっと話がしたい」と言われたのです。親にこっぴどく叱られて、誰と一緒だったのか?どこで何をしていたんだ?
とか問い詰められ、私のことを白状させられたんだな・・・と憂鬱な気持ちになりました。しかしとりあえず、待ち合わせ場所・時間を何とか話の中に織り交ぜて電話を切りました。その後の勤務時間は超ブルーで憂鬱な時間
でした。親の前に顔を出さなければならないのか?家族や会社の人にもバレるのか・・・それまでの人生最悪のピンチでした。あぁ~神様・・・
続く・・・