美里と知り合ったのは、まだ肌寒い3月だった。34歳、独身。都会でキャリアを積んで帰郷。バリバリ働く一方で劣情を満たす男に巡り会えず、サイトで淫語責めを好む女性を求めていた私(40)にメールを寄越してきた。
「私を牝として、剥き晒しにして下さい」。淫語に汚れたメールを何通か送ると、観念して本性を晒した。
会ってみると、ややふくよかな体ながら、古風な和の美人顔という、期待以上の容姿だった。美里は「せめて、はじめましては真面目に」との予告通り、黒のニットに黒のパンツ。近くの喫茶店で2時間近く互いのことを話し込んだ。
私も真面目に話をし、ふたり店を出た。「ちょっとドライブに行きませんか。店に中学生とかいたから…車の中で」。俯き加減で話す美里の本意を感じ取り、私の車に誘う。
日曜午後の幹線道路を南へ。その先にはラブホテルが何軒か建っている。美里も通勤で使う道で、ホテルの存在は知っているはずだが、何も言わない。
迷いに迷ったが、深い関係を望むなら「最初は真面目に」との気持ちを優先しようと決めた。その代わり…。
私は助手席に座る美里の右手を取り、手のひらをそっと撫でた。指の腹、付け根、指間…。柔らかく撫で、時折、ギュッと握りしめる。耳を赤らめる美里の呼吸が、次第に浅くなった。
「いやらしい…」。
「マンコを弄られているみたいでしょう。ほら、ここがクリトリスで…」。
指先から、つつっと付け根まで撫ぜ、指間の股に指を押し込んだ。
「うっ…」。美里は喘ぎ声を上げ、太腿をよじらせる。
もうマンコは濡れている。そう確信し、幹線道路を外れて人気のない工業団地の一角に車を停めた。