覗き込む私の視線の先に 顔を後ろに反らし唇を開き吐息を洩らす裕子の火照
った横顔が垣間見える。
淡い藍に色づいた温かいお湯が二人の密着した裸身を包み込む。
裕子の肩と私の胸の間のわずかな水路に 裕子の遅れ髪が艶かしく揺れてい
る。
片手は裕子の胸を抱きかかえ 勃起した乳首を摘み弾く。
もう片方の腕を裕子の恥部に沿わせ ゆっくりと陰唇をなぞる。
「アウッ、ハッハッ、ウッ、ウウッ…。」
コンビニでお茶と弁当を買い 2時間ほど前にラブホに入った。
いつものように何も話さず 部屋の入り口で抱きしめる。
いつものように。
舌を絡ませながらそのまま縺れるようにベッドに倒れこみ裕子の着衣を毟り取
る。
そのまま裕子の恥部を銜えこむ。そうまさに銜えこむのだ。それも荒々しく。
クリも陰唇もまとめてひとくちで齧り尽くすように歯を立てる。
「ウッ!」裕子は身体を反らす。
舌先で陰唇を割り 熱く流れる淫液を掬う。
わざとらしく「じゅるじゅる」と音を立てて啜る。
「あうっ あううう。ひいぃぃぃ!だめ!お願い…。お風呂に入ってから…。
あうんっ…気持いいよ…。」喘ぎを洩らし哀願し悶える。
いつものように。
裕子は身体を動かし私のぬれた塊を掴み 滴のしたたる塊をしゃぶる。
そして30分から1時間、相互愛撫が続く。
26歳の小柄で白い肌。スリムだが盛り上がった乳房。頭の薄い無職、56歳
の私にはもったいない。若いころのように猛々しく勃起することも今はもう難
しい。けれども裕子は時間を掛けて私の塊に命を吹き込もうと隠微な試みを繰
り返す。
「お願い。もう もう入れて…。クリでイキたくないよぉ。」そんな言葉も完
全無視。クリを吸い陰唇を舌でなぞって言葉を遮る。「あっあっあっウウウ
ッ」裕子の喘ぎ声はそそる。隣の部屋まで響き渡るほどの声で喘ぎ続ける。私
の塊からは淫液がだらだらと流れ出る。裕子はそれを延々と吸い続ける。
最初は「生」で、これも私たちのルール。裕子の脚を大きく開きゆっくりと挿
入する。「ゆっくりよ ネッ ゆっくりお願い…。」いつものセリフ。正上位
でしばらく愉しみ 次は対面座位。萎れない程度の動きで裕子と私の溶けあっ
ていく感触を愉しむ。裕子の胎内に全身が溶けて吸い込まれてしまうような感
触に身を委ねる。一旦身体を離し再度相互口淫。避妊具を装着して正上位、バ
ック、そして正上位でフィニッシュ。
しばらく休息をしてそれからバスルームへ向かう。冒頭のシーンだ。
それが いつものパターン。
バスタブの二人の間に 細い水の流れが眼にとまった。
小指ほどのその流れは お湯の中にそこだけ光の屈折が異なる「流れ」を漂わ
せていた。私の肩の辺りで霧散するその不思議な流れを辿ってみる。
ゆっくりと漂うながれは裕子の脇に沿い裕子の下腹部に続いていた。
淫液の流れを 初めて眼にした。
ゆっくりと裕子の壺に指を差し入れると たぎる愛液が粘着質な質感をもって
指に絡んだ。滾った淫液が湯船に押しだされ「あううっアアアアアッ」狭い浴
室に淫声が響いた。
狭い浴槽の中で裕子の姿勢を入れ替え、お湯に軋みながら裕子を犯す。ギシギ
シとした感触がやがて滑らかさを持つ。裕子の身体を抱きかかえ濡れたままの
身体をベッドに押しつけて 私たちの隠微なセカンドステージが始まる。
汗とお湯と 愛液でお互いの肌が隙間なく密着する。