(続き2)
女ものの服を着て、情けない自慰姿を晒すばかりか、男に言われるがままに疑似オチンポに必死でフェラ奉仕する自分。
そんな現実とは到底思えない倒錯した快楽に、私の体が限界を迎えそうになった時でした。
突然、彼が持っていたディルドを私の喉奥へと突き立てます。
「ぅっ、ぐ、ぐぇっ、うぐぇっ、ぃ、いぐっ、いぐうぅぅぅっっっ!!!!」
苦しさに見開いた目に涙を浮かべ、喉元まで上がってきた胃液に嗚咽を漏らしながらも、この瞬間、私のオチンポから凄い勢いで精液が吹き上がりました。
永遠に続くかと感じるほどの長い長い射精でした。
その長い射精の間、私の体はガクガクと痙攣し続け、視界にはいくつもの火花が飛びます。
そして体中から全てを吐き出した感覚とともに痙攣が治まってきても、快感の余韻に体がビクンッビクンッと跳ね、そのたびにオチンポからまだ残っていた精液が吹き出しました。
ようやく全ての快感の波が引くと、それこそ糸の切れた人形のようにガクンッと全身が弛緩しました。
当然何かを考えるような気力もなく、虚ろな目から溢れた涙が頬を伝い、涎が締りのない口元を流れ落ちていきます。
そして固さを失って垂れ下がるオチンポからは、尿道に残っていたらしい精液が漏れて糸を引いていました。
まるでレイプされたかのような情けない姿を晒しているというのに、私はずっとこうしていたいと思うような極上の幸福感に包まれていました。
「・・・っつ!!」
惚けている私の股間に、何か熱いものが降りかかりました。
見ると、ありったけの精を吐き出して弱々しくなった私の股間に、見るからに濃い、白濁した液体が纏わりついています。
そのすぐそばではまさに今射精し終わったらしい彼が、オチンポに残った精液を私のタイツに擦りつけて拭き取っていました。
私が彼の熱い精液を浴びた股間から目を離せずにいると、身なりを整え終わった彼がいまだに体に力が入らない私の顎を掴み、当たり前のように唇を奪います。
私は口内に入ってきた彼の舌に何とか応えようとしますが、舌にさえ満足に力が入りません。
そんな人形のような私の口内を、彼の舌が隅々まで弄びます。
それはその夜最後の、そして最も長い口付けでした。
彼は、何かを刻み込むかのように執拗に私の口内を蹂躙し尽くし、口から溢れてしまうほどの唾液を注ぎ込むと、ようやく満足したように口を離しました。
「いい子だ。可愛かったよ」
離れ際、私の耳元でそう囁くと彼はゆっくりと個室を出ていきました。
個室に一人残された私は、体を動かすことも出来ず、ただぼんやりと自分の股間を見つめます。
そこでは、彼の濃厚な精液が絡みついたオチンポが、何かを期待するように再び固く勃起してしまっていました。
どれくらいの間、そうしていたのか分かりません。
ガタンッと外でした物音で我に返った私は、まだ力の入りきらない体を何とか起こし、急いで下げていたショーツとタイツを履き直します。
そして彼が置いていったアダルトショップの袋に、落ちていたディルドを拾い入れると足早に公園から逃げました。
家に着いた私は、今夜のあまりに衝撃的な体験がまだ信じられず、とにかく着替えて落ち着こうとタイツに手をかけました。
しかしその瞬間、ショーツの中の生暖かく湿った不快感を思い出します。
半分分かっていながらも、その不快感の正体を確認するためにスカートを片手で持ち上げ、もう片方の手でショーツの裾を引っ張って中を覗き込みます。
ショーツの中では、急ぐあまり拭き取ることも忘れていた彼の精液が、股間とショーツの布地の間で糸を引き、オチンポにはべったりと精液が纏わりついていました。
そのいやらしい光景と立ちのぼる精液独特の匂いに、まるでフラッシュバックのように公園での興奮が蘇ってしまいます。
精液に汚されたオチンポが固く勃起していくのと同時に、私はまた何も考えられなくなってしまいました。
さっきあれだけ射精したにもかかわらず、それから続けざまに三回も射精して、ようやく興奮が収まってきました。
そして興奮が収まると、徐々に頭が冷静さを取り戻していきます。
冷静になった頭で、今晩、自分がどれだけ危ない目にあったかということに改めて気づくと、背筋が冷たくなる程の恐怖心と、泣きたくなる程の後悔の念が押し寄せてきます。
そんな陰鬱とした気持ちの中、ふと携帯を見ると彼からのメールが届いていました。
その時の私にとってそのメールは、甘美な誘惑などではなく、恐怖の足音でしかありません。
私は冷えきった頭で『もう彼とは会わない、いや関わってもいけない』と固く心に決めると、彼から来ていたメールを開くこともせず削除します。
削除し終わると、少しだけですが気持ちが軽くなった気がしました。
そして私は、今夜を体験した「女」から逃げて、早く今夜とは無関係な「男」に戻るために、スカートのジップを降ろしました。
(終)
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