彼の乳首や脇腹、内腿やパンツ越しの玉を指先で撫でながらキスをしていた。
しだいに呼吸が落ち着いて、静かな吐息に変わる彼。
彼を気持ちよくしてあげたいとか、愛撫しようなんて考えじゃなく、ただ彼の体に触れていたかっただけだと思う。
彼の呼吸が落ち着いてきたのを確認して、Tバックが食い込んだお尻の間を指先で撫でた。
彼の体が反応するのを楽しみながら、パンツ越しにアナルを擽った。
「3回オナニーした時、アナルも弄った?」
「自分では怖いからできないです」
「本当に?」
「穴の周りを少し触りました」
暫く黙って俺の目を見つめた後、消え入りそうな声で、馬鹿正直に教えてくれた。
自分でアナルを触る彼を想像した。
そして、それを伝えてきた彼が可愛くてにやけていた。
そんな俺の顔を見て、馬鹿にされてると感じたのかもしれない。
「思い出してたら、いつの間にか触ってたんですよ」
恥ずかしそうな顔で弁解してきた。
俺の顔は、更ににやけていたと思う。
「気持ちよかった?」
「自分でしても気持ちよくなかった」
早く彼のアナルを解して挿入してしまいたい。
だけど、せっかく彼が身に付けてくれた女性用下着を脱がすのを勿体なく思っていた。
恥ずかしがる彼を無理矢理、四つん這いにした。
彼のお尻の方に回り込んで、Tバックが食い込んだ四つん這いの彼のお尻を眺めながら、擽る様に左右のお尻を撫でた。
左右にお尻を振ったり、前に逃げようとするお尻が面白い。
そんなお尻の間に顔を近付けた。
「何してますか?」
「嗅いでる」
「嗅ぐのは無しです」
慌てうつ伏せになりながら、お尻を手で隠した彼。
そんな彼の腰を掴んで、もう一度四つん這いにさせ、食い込んだTバックを横にずらして、彼のアナルを眺めた。
恥ずかしいと言いながら、脚をバタつかせる彼を無視して、そのまま彼のアナルを舐めた。
いつもり汗ばんで、少しだけ蒸れたアナルを舐めながら、窮屈そうにしていた彼のチンポと玉も、Tバックの際から出した。
四つん這いの彼のアナルと玉を舐めながら、彼のチンポをしごいた。
脚をモゾモゾと動かしながら、お尻を左右に振って息を荒げる彼がたまらく興奮を誘った。
「また出る」
暫く彼の反応を楽しんでいると、3回目の射精を訴えてきた。
まだイカせたくない。
彼のチンポから手を離して、四つん這いのアナルにローションを垂らして指を入れた。
仰向けの時よりも、腹部側の張りみたいものを感じた。
2本、3本と指を増やしながら、いつも通り時間を掛けて、四つん這いの彼のアナルを解した。
仰向けも四つん這いも、彼の反応に大きな差はない。
まだアナルを弄られるのは3回目の彼に、中で感じるほどの感度も余裕も無いのかもしれない。
ましてや、体位の差を意識する余裕なんてないんだろう。
今まで同様、違和感に堪える様に小さく唸るだけだった。
そんな彼を仰向けにして正常位で挿入した。
前回のセックスとの目に見える変化は無い。
アナルで感じると言うより、その行為に興奮していると言った様子で、乳首やチンポで感じてると言った感じだった。
途中、彼が3回目の射精をした。
そして、体を捩りながら悶え始めた彼を眺めながら、彼のリクエスト通り中に出した。
女性用下着を身に付け、パンツの際からチンポを出したまま、肩で息をしながらグッタリしてる彼の姿に、射精直後とは思えないほど興奮していた。
少し頑張れば、このまま2回目が出来るんじゃないかと本気で思っていた。
「僕だけ3回イカされてごまかされた気がする」
「今だったら後1回出来るよ?」
「本当ですか?まだ興奮してるって事?」
グッタリと横になったまま、俺の体に絡み付こうとしてくる彼。
声も完全に疲れてるのに嬉しそうな顔をする彼に、もう一度挿入しようと考えた。
「でも、これ以上は僕が死んじゃう」
「それは困るわ」
「この部屋の地縛霊になりそうですもんね僕」
「そう言う事じゃなくて」
「仕事がって事ですか?」
「プラベートでも居てくれないと困る」
別にカッコつけたわけでも、彼を喜ばそうと思ったわけでもない。
ただ、会話の流れとして普通に返しただけだった。
それでも彼は嬉しかったらしい。
ウゥッと甘えた声を出しながら俺に抱き付いてきた。
明らかにテンションが上がってる彼を子供みたいだなと眺めてた。
「言っていいですか?言ってもいいですか?」
「なに?」
いつもの遠慮がちな言い方でも、恥ずかしそうな顔でもない。
子供みたいに目をキラキラさせた彼が、ニコニコ笑いながら見つめてきた。
「あのね、めちゃめちゃ大好きです」
たぶん、心を奪われるとはこう言う事だろうと思った。
大袈裟でも、文章を構成する為の比喩的表現でもない。
一瞬、時間が止まった。
「あぁっ、僕の人生で、こんな事を言える日がくるとは思わなかった、でも僕のキャラに似合わない」
急に恥ずかしくなったのか、完全に固まってた俺の隣で、独り言を言いながらあたふたし出した彼。
聞かなかった事にしろだとか、忘れてほしいだとか言われたけど、それは無理だ。
間違いなく、俺の記憶に一生残る。
いっこうに落ち着く気配がない彼を抱き締めた。
俺も真面目な顔で、彼が大好きな事を告げた。
今度は照れながら俺の首元に顔を埋めて動かなくなった。
心臓だけを激しく動かす彼。
「やっぱり、もう1回する」
彼と、この日2回目のセックスをした。
こんな短時間に、2回もしたのは10代の時以来だと考えいた俺の隣で、この短時間で5回も射精してウトウトし始めた彼。
やっぱり絶倫なのかもしれない。
この日、家に泊まった彼。
次の日の夜、作業が終わっても仕事部屋に残ってた彼は、女性用下着を身に付けてリビングに入ってきた。
1週間分の下着を買った彼の行為を無下に出来ないと言う大義名分の元、5日連続で家に泊まった彼と、5日連続でセックスをした。
彼と過ごしたいが為に、プラベートな予定は全てキャンセルした。
土曜日の昼からは、下着のお礼も兼ねて、彼と一泊二日の温泉旅行に出掛けた。
勿論、彼の下着は女性用を身に付けさせた。
服を着てるのに、バレてそうで恥ずかしいと不思議な事を言いながら、明らかに興奮した表情の彼。
結局、1週間丸々彼と過ごして、嬉しそうな顔でお尻が痛いと言いながら求めてくる彼と、1週間丸々セックスしていた。
その後、彼の机の引き出しは、彼の女性用下着の隠し場所になった。
毎朝、家に来ると下着を洗濯して乾燥機をかけた後、机の引き出しにしまう。
俺に予定が無い日は、作業が終ると下着を穿き変えてリビングに入ってきて、俺の股の間に座るという一連の流れが定着した。
週2ペースで家に泊まる様になった彼と、週2ペースでセックスをする。
休日も予定が無い時は、女性用下着を身に付けた彼と出掛ける。
一緒に過ごせなかった休日は、翌日の朝早くから彼がくる。
そんな日々を過ごしながら、二人の関係はより濃く、更にエスカレートしていくわけだけど、長くなりそうなんで、その話は、また別の機会に。
‐終‐
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