入れてほしいと言ってくれた彼とキスをした後、ローションとコンドームを取りに彼の側を離れた。
ローションとコンドームをベットの横に置いて彼の隣に横になると、今までで一番緊張してるのが伝わってきた。
そんな彼と少しだけ会話をしながらキスをした。
セックスの経験が無いのは聞いているけど、自分でも経験が無いのか確認すと、自分でも一切経験が無いと返事が返ってきた。
俺も男のアナルは初めてだけど、女のアナルだったら何度も経験しているし、その大半がアナル未経験の子だった。
男には前立腺があると言う、最低限の予備知識もある。
何とかなるだろうと言う安易な考えで次のステップに進んだ。
彼の両足を持ち上げて、お尻に顔を近付けた。
本気で抵抗してくる彼をなだめる。
「恥ずかしいからダメです」
「大丈夫だって」
「臭くないくない?」
「いい匂いではない」
「酷い」
別に彼のお尻を嗅ぎたいわけじゃない。
彼の非力な抵抗を力で抑え込んで、広げたお尻の間に舌を這わせた。
舌が触れる度に、お尻に力が入るわかりやすい反応。
「汚いですって」
「ケツだから綺麗じゃないよね」
SMは好きだけど、ドSってわけではない。
言葉責めのスキルも趣味もない。
ただ、彼の反応が可愛くて意地悪な事を言って虐めたかっただけ。
「一番汚いとこ舐めていい?」
「ダメ、絶対ダメ」
本気の抵抗が更に俺の興奮を煽った。
彼のアナルの周りから、ゆっくり中心に向かって舐めると、甲高い声を上げながら抵抗を強めてきた。
アナルの皺を1本ずつ舐めるくらい、丁寧に舐め続けてると、しだいに抵抗しなくなってきた。
いつもだったら目の前にあるはずのマンコは無い。
その代わりに、ぷっくり膨らんだ彼の玉がある。
この興奮の正体は何なんだろう。
背徳感に興奮するとはこう言う事なんだろうか。
一切抵抗する事なく、アナルを舐められる事を完全に受け入れて、チンポをガチガチにさせた彼のお尻から顔を離して彼の顔を覗き込んだ。
「あれ、気持ちよさそうな顔してる?」
「擽ったかった」
どんな反応をされても可愛いとしか思えない自分が面白い。
彼とのセックスが楽しくてしかたなかった。
俺を喜ばそうと頑張る彼だ。
仕事でも俺の期待を超えようと、すぐに無理をする様な彼だ。
どんな時でも俺に遠慮して気を使う彼だ。
アナルが痛くても無理をするだろうと思って、本気で無理な時は遠慮せずに伝える事を約束させて、彼のアナルと自分の指にローションを垂らした。
指を入れずに彼のアナルを弄った。
本当に未経験のアナルなんだろうと思う。
暫く彼の反応を楽しんだ後、指1本を少しだけアナルに入れた。
指の血が止まりそうなくらい、締め付けられた。
時間も遅いし、たぶん1日じゃ無理なパターン。
この日の挿入は半分諦めて、彼のアナルの拡張に専念する事にした。
「変な感じがします」
「痛い?」
「痛くないけど変な感じ」
少し奥まで入れた指先でアナルの中の感触確めた。
腹部側に女には無い張りと言うか固さを感じた。
これが前立腺なんだろうか。
よくわからないけど、もう少し探ってみる事にした。
指を深く入れるにつれて萎えていく彼のチンポ。
表情もかたい。
それでも我慢汁は溢れてきた。
自分と同じ体なのに、全くの未知の世界。
奥まで入れた指先で腹部側を撫でる様に抜いてくると、明らかに彼の反応が違うポイントがあった。
抜けかけた指をそのポイントに戻して、少し強めに圧したり、撫でる様に触ってみた。
「そこ、漏れそうな感じがする」
これが前立腺のポイントなんだろうか。
彼の言う漏れそうな感じが、いまいち実感がわかない。
それに、すぐに開発できるモノでもなさそうだし、優先次項は拡張して挿入する事。
ローションを追加して指二本を少しだけ入れた。
彼の顔がひきつったのがわかった。
「痛い?」
「少し痛いけど大丈夫です」
二本の指を途中まで入れたまま、彼とキスをしたり、乳首を舐めたりしながら様子を見た。
二本の指を根元まで入れて暫く様子を見ながら中を撫でなたり、ゆっくり出し入れさせた。
ここまでくるのに、かなりの時間がかかった。
時間をかけた分、だいぶ解れてたと思う。
指三本も纏めた状態だったら第一関節付近まで入る様になった。
「そろそろ入れてみる?」
それまでずっと顔を強張らせていた彼が、凄く嬉しそうな顔をして頷いてみせた。
これはダメだ。
こんな顔を見せられて、愛おしいと思わないヤツがいたとしたら、そいつは人ではない。
ローションを多目に垂らして挿入を開始した。
彼のアナルに先っぽが触れた時、うわっと言いながら驚いた顔をした。
チンポも少し固くなってるのがわかった。
「どうかした?」
「温かい」
彼が興奮してるのが伝わってきた。
たぶん、俺はそれ以上に興奮してた。
ゆっくり彼のアナルに入れていく。
しかめっ面で歯を食い縛りながら、体に力入れる彼に深呼吸を促した。
彼が息を吐くタイミングに合わせて、ゆっくり挿入した。
亀頭が全部入った時、彼が痛いと叫んだ。
泣きそうになりながら痛みを訴え、アナルをキツく締めてくる彼にキスをしながら挿入を止めた。
これ以上深く入らない様に気をつけながら、必死に息を調える彼を抱き締めた。
「無理な時は言って」
言葉を発する事なく、小刻みに首を振ってきた。
少し落ち着いたところで、抱き締めたまま、ゆっくり奥まで入れていく。
うーうーっと唸りながら不快感と痛みに堪える彼の姿に異常な程の興奮を覚えた。
「全部入ったよ」
言葉を発する余裕はないのか、首を縦に振るだけだった。
そんな彼の顔を眺めながら、ゆっくり腰を振る。
「痛い、無理、無理です、動くとダメ」
半泣きで叫び始めた彼のアナルからゆっくりチンポを抜いた。
腕枕をしたまま頭を撫でながら、鼻をすすってる彼が落ち着くのを待った。
「ごめんなさい」
別に謝る様な事じゃないし、俺は充分楽しんだ。
痛くて辛いだけのセックスだったら、しない方がましだと考えていた。
「お詫びにフェラさせてください」
「お詫びとかいいから」
「違います、僕がフェラしたいんです」
彼にフェラしてもらう事にした。
戸惑いながら、俺のチンポをくわえると、そのまま奥までくわえ込んだ彼。
ただくわえて上下に動かすだけの、なんのへんてつもないフェラ。
動きはぎこちないし、たまに歯があたって痛いし、正直お世辞にも上手とは言えないフェラだったけど、今まで経験した中で一番丁寧と言うか、愛情みたいな物を感じるフェラだった。
足を曲げて彼の股間の方に持って行くと、ガチガチになってる彼のチンポが当たった。
「チンポ舐めて興奮した?」
「なんか嬉しくて」
チンポをくわえたまま話す姿が、妙にエロさを感じた。
フェラしてる顔だけ見てると女にしか見えないのに、俺の足に確かに当たっているガチガチのチンポ。
その違和感に興奮しなが、暫く彼のフェラ顔を眺めてた。
「そろそろイくけど、抵抗あるなら手コキでいいよ」
少し前の自分の体験を元に、彼に提案した。
口を離す気配もなく、黙ってフェラを続ける彼。
イく事を告げて彼の口の中に射精した。
俺がイッた後、チンポをくわえたまま動かなくなった。
舌の動きで飲み込んだんだとわかった。
飲み込んだ後も、俺のチンポをくわえたまま、味わうよに舌を動かす彼。
俺の足に当たる彼のチンポが更に固くなってた。
軽い賢者タイムになっていたけど、普段より遥かに軽い賢者タイム。
そっとしておいて欲しいって感じじゃなくて、心のそこから満足した様な心地良い疲労感だった。
とは言っても、もう31歳。
射精した後もずっと勃起させていられる程、若くはない。
彼の口の中でしだいに萎えていく。
それでも口を離そうとしない彼の両脇に手を掛けて、俺の上半身の方に引き寄せながら抱き締めた。
「満足してくれましたか?」
「凄く満足した」
「僕も」
仰向けの俺に覆い被さる様に抱き付いてる彼。
満足だと言いながら、俺の腹に当たる彼のチンポはガチガチだった。
「まだガチガチだけど」
「飲み込んだらめちゃめちゃ興奮しました」
俺の体の上に乗せたまま、彼の体を起こしてチンポをしごいた。
恥ずかしがりながら、俺のチンポがお尻に当たってると嬉しそうな顔をした直後、俺の腹の上に精子を飛ばした彼。
「僕達、めちゃめちゃエロいですね」
そのまま、俺に覆い被さって寝てしまった彼。
結果としては、この日のアナルセックスは中途半端に終わった。
だけど、今まで経験した事のない満足感と、男とか女じゃない、一人の人間に対する愛おしさを知る事が出来た。
‐終‐
※元投稿はこちら >>