机の上に綺麗に畳んであったセーラー服上衣とプリーツスカート。そしてハンカチのように四角く折り畳まれた白いスカーフ。いけないとは思いましたが、どうしても触りたくなり、私は制服を脱ぎセーラー服の上衣を着てみました。さらにズボンを脱ぎ捨てスカートまで穿いてしまいました。
時間にして5分程度。その瞬間が至福の時。しかし、悦に入ってる場合ではありませんでした。遠くから女子生徒の声が聞こえ、徐々に近づいてくるのを察知しました。
幸いバトントワリング部の女子ではなかったものの、同じ美術芸術部の女子のようで、慌ててセーラー服とスカートを元に戻して、学生服姿になりました。音楽室に近づいてきたのはクラスは違いましたが、美人系で発育の良い、とはいうものの会話はしたことのない女子生徒でした。
ただ、あまり良くない噂のある生徒らしく、男子からは嫌われてたし、女子生徒たちからも少し疎まれてるようでした。そんな彼女がどういうわけか私は気になり始め、いつしか一緒に下校する仲にもなってました。噂は直ぐに広まり、クラスの女子生徒からは
「彼女とあまり親しくならない方が良いよ」
と無用なアドバイスまで頂きました。
結論からすると、彼女との間には何もありませんでした。ただ、私の本音を言うと、あの時、つまり私が音楽室でバトントワリング部の女子のセーラー服を着たこと、ひょっとして目撃されてたのでは、という恐怖心があったのです。しかし、これも取り越し苦労でした。
期待外れの展開でしたでしょうか。でも話の続きがあります。
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