成人映画館でそういう映画を見ている。
わりと空いてる館内で、他に席はたくさんあるのにも関わらず、真隣に女装さんが座ってきた。
30分ほど前、その女装さんが、何人ものおじさんたちに囲まれてあられもないことになっているのを目撃したばかり。
そんなシチュエーションに、けっこう興奮してきてました。
「通路側に1つ席を空けて座ること」の意味も知らなかったうぶな僕には、でも、だからどうすればいい、とか全くわかりません。
何かエロい雰囲気とエロい期待とを感じつつも、何もできずにただ映画を眺めているだけです。
女装さんも、何もしてこなければ何も言ってきません。ぼくも女装さんも、真っ直ぐにスクリーンを見つめていました。
女装さん(男性)と分かってはいても、シルエットが女性である人と隣に座ってきの成人映画鑑賞は、まあそれで十分エロティックな経験です。
ズボンの中では半勃起しながら、映画を見つめること、10分くらいかな。長く感じただけで実際には5分とか、もっと短かったのかもしれないけれど。
「そろそろトイレに行って、2回目のシコシコしちゃおうかな」と思い始めたその時です。太ももに、温かく柔らかい感触を感じました。そう、女装さんの手が、僕の太ももに乗せられたのです。
はっとして隣をちら見します。女装さんの顔は、真っ直ぐにスクリーンを見ています。ぼくはどうすればいいか…迷いつつ、どうもしませんでした(笑)。
そしらぬ顔で僕の太ももに手を置いた女装さん。太ももを触れられたぼくもまた、何事もないかのようにスクリーンを見つめ続けました。
そこから1分か2分か。(ほんの数十秒だったのかもしれませんが)
太ももに置かれた女装さんの掌が、動きました。
太股を撫でるかのように。
かすかに。
2~3回だけですが。
あ……来た!
と思いました。
でも、場馴れなどしていない僕は、どうしていいか分かりません。そっと女装さんをちら見しましたが、女装さんはスクリーンを向いたまま。
ぼくもスクリーンを見続けることにしたら……また女装さんの掌が動きました。今度はさっきより大きな動きで太股を撫でます。
そして、太股の内側へと進んできます。
ええと……。
ぼく、ゲイではありません。バイでもありません。
映画館で女装さんがあれやこれやされている光景を眺めては、その「女性っぽいシルエットをした男性」があれこれされて喘いでいる姿を
本物の女性に見立てて眺めて、AVのようなシーンを脳内変換してトイレでオナニーをする、ということを繰り返していただけの、完全なるノンケ男のはずでした。
それが、その時は、真隣に座られた女装さんに太股を撫でられて、なんだか感じ始めていたのです。
だから…
僕の太股を撫でる女装さんの掌が、脚の内側へと進んできた際、無意識に……いや……少しだけ意識して……脚を少し、開きました。
そう、もっと内側へと侵入してきてくれるのを期待してしまっていたのでしょう(笑)。
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