残念ながらというか、臆病、いやただ恥ずかしいから、他人に見せるなど、とてもとても。真理佳さんがどう思われるか分かりませんが、最初から下着女装が趣味な人って、今ならLGBTの類いではないでしょうか。私の場合は、興味から高じて嵌まった方だと思います。
売り場には試着ルームがなかったし、オチャンと会話はしてましたが、それ以上の付き合いはありませんでしたから、当時は他人に見せたことはありませんでした。
ショーツにブラジャー、ガードル、スリップと揃えましたが脚線美とはいかず、なんとかしてボカシたいが故、私はオバチャンに相談しました。
「あのぅ、女性下着は良いんだけど……身に付けてみるとなんかこう、足先にかけて見てくれが悪くて……」
「そうだねぇ……男だから脛毛はみっともないわね」
「剃るのも面倒だし……」
「パンストでも穿く?」
期待通りの展開。オバチャンはガラスケースに並べてあったものを2、3取り出してくれました。メーカー名はたしかカネボウだったかな。今でいうデニール数、生地の編み具合や厚みは当時は大雑把で種類も少なかったと思います。
用意してくれたのはオーソドックスな黒の無地のパンストと、ちょっと厚めのタイツ。
「パンストは伝線しやすいから、1袋に2つ入ってるのよ。タイツは1つだけ」
「オバサン、これは?」
普段ガラスケースに目が留まることはなかったのですが、この時私は物凄く気になる物を発見しました。
※元投稿はこちら >>