連れて行かれたのはお寿司屋さんでした。
暖簾をくぐると「いらっしゃい!」と威勢の良い声が。
ママは「奥いいかしら、上二人前ね」と言うと、案内を待たず座敷に私を連れ上がりました。
暫くするとお茶が運ばれ、仲居さんが襖を閉め出ていきました。
「実はトモちゃんにお願いがあるんだ」ママが笑顔で私を見詰めています。
「うちのお店で不定期なんだけど、パーティーやってるの。そこでちょっとしたショーやるんだけど、トモちゃん出てもらえないかなって!」
直ぐさま私はテレビで見たオカマショーの踊りを想像して、「私ダンスなんて出来ません」と答えました。
ママは笑いながら、「違うのちょっとエッチなやつ。今朝二人がした様な事を見てもらうの」
私は一瞬固まってしまいました。
その時声が掛かり、仲居さんがお寿司を運んで来ました。
目の前に桶がおかれ、お茶を差し替えるとお辞儀して仲居さんが戻っていきました。
それを合図に「とりあえず食べましょ」 ママがお寿司をつまみながら勧めてくれます。
私も食べ始めましたが、ママはたいした事じゃないわよとでも言う様に、ショーについて話してきます。
お寿司を味わう事も出来ず、ママの話に聴き入りました。
内容はこうです。………
時間はお昼2時から5時まで。
お客さんは十人前後で、全員アイマスクを付け誰か分からない。ショーに出る子もマスクOK。
SMショーがメインで、ママと晶子さんが出演するとの事。
時間的に演目が足らないので、女装子とのレズを入れたい。
ショー自体は1時間半程で、残りはお客さんも参加してのプレータイム。
私は嫌ならそれには参加しなくても良いとの事。
ギャラは二万円、今回頼める娘がいないので、ママとのレズショーだけても出てほしいとの事でした。
私は知らない人の前で、そんな事絶対無理と断りましたが、ママもなかなか諦めません。
実は今朝久しぶりに人肌に触れ、淫乱な血が騒いだのもありママに押し切られる様に受けてしまいました。
店を出てママにアパートまで送ってもらいましたが、すでに後悔でいっぱいでした。
少し冷静になると、やはり恐怖感が沸き上がってきます。
誰か知人に知られるんじゃないか、単に飲んでる時と違います。
すぐに逃げる事も身を隠す事も出来ません。
今の仕事を暮らしを失うかもしれない。
日々葛藤のなかで過ごすうちその日が近づいて来ます。
11月の祭日、当日の朝にはもう開き直りの心境でした。
朝からお腹を綺麗にして、念入りにメイクをして準備しました。
衣装は用意してると聞いていたので、タイトスカートのスーツに黒ストッキングのOL姿でタクシーに乗りお店に向かいました。
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