ピンポン ピンポン ベルが何度も鳴る。出ると血相を変えた顔の女性。
私の後ろから出てきた卓也に向かって捲し立てる。
「あなた、いったい何を考えてるの?高校生の娘を旅行に誘って」
一気に捲し立てると、私の方を向いて言った。
「あなたも、こんな旦那さん、許しちゃ駄目よ」
一頻り捲し立てると「信じられない」って吐き捨てて帰って行った。
「「何なんだよあれ?」
怪訝そうに私の顔見ながら言う卓也に何も言えなかった。
卓也も、それ以上詮索せず部屋に帰って行った。
途端スマフォの着信音。静香からだった。
「そっちは無事?」
静香、飽きれたような声で言った。
「あのヒステリーおばさん何?いきなり電話してきて、
「チカを踏み外させないで」って。いきなりだよ。
黙ってると、チカに何したの?ご主人にさせたの?」って
笑っちゃう。娘が女性としてるって思いつかないんだね。
「うちもそう、卓也に向かって、何したの?」って。
旅行に行っただけでこの騒ぎ。チカ、可愛がられてるんだね。
一頻り話してるとチカからのメール。文面を見ると
(明日、行っていい?)
何?お母さまの怒り、どこ行ったの?
(いいよ)て答えたけど、チカのお母さまの事頭から離れない。
そんな時、静香からもメール入った。
「優奈、何してる?チカからメール入った。お母さまカンカンだって。
優奈の旦那がチカ、やっちゃったんだって、誤解してるみたい。」
卓也がチカを旅行に誘ってしちゃった。って事みたい。
どちらにしても、全然違う。ただ、チカのお母さまの怒り、どうやって沈めるか。
そんな時、静香が言った。
「チカのお母さん、堕としちゃおうか?」
背筋ぞっとした。何でそんな事考えられるの?静香がちょっと怖くなった。
でも、その怖さの中で、濡れてる自分に気づいてた。
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