そこにいたのは、遥と紗耶。
ふたりが寄り添って座ってた。
顔が近くて、もう、くっついてるんじゃないかってくらいの距離。
そして、次の瞬間。
じゅ……って、音がした。
湿った、やわらかい、吸いつくような音。
遥が紗耶の頬に手を添えて、
唇を重ねていた。
優しく、でも確かに、唇を開いて――
その奥に舌を滑らせてた。
紗耶の喉が震えて、
「んっ……」って、甘い息が漏れた。
私、息が止まった。
遥の指先が、紗耶の耳の裏を撫でる。
紗耶の肩がピクリと震えて、目を伏せる。
遥はそのまま、紗耶の首筋にキスを落とした。
ゆっくり、深く、愛撫するように。
ふたりだけの世界に沈んでいた。
私は、まるで固まったみたいに、その場から動けなくなってた。
でも……身体が熱くて仕方なかった。
胸の奥がぎゅっと詰まって、
でも、それよりも下――脚の奥が、じんじんと疼いていた。
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