3人の先客さんたちは皆それぞれに単独で来店している常連さんのようでした。
ママさんとも親しげに話し、またお客さん同士も顔見知りのようでした。
そのうち二人は、ママさんとほぼ同世代・・
私より年上のようでしたが、残るもう一人はまだ30歳代後半、つまり私より少し年下のようでした。
この、年下の女性が、カウンターの端っこに腰掛けてる私に
「そんなに一人だけポツンと離れてないで、
こっち・・私の隣においでよ。そのほうが話し易いじゃん」
と、言ってくれたので、私は言われた通り
その女性の隣のスツールに移動しました。
結局、私も含めた4人の客がくっついて
カウンターに横並びになりました。
確かに親近感が強くなりました。
「貴女って・・・どう見ても、どっかの奥さまだよねぇ?・・・なんで、女が好きになったの?」
と訊かれて、答えに困ってると、ママさんが
「そんなこと訊くの、野暮でしょ。」
と助けてくれたりしました。
あるいは、また別の、年上の女性が
「ホントに・・・なれてない、素人の奥さま、って感じだわね。あんた、あんまり経験ないんじゃない?・・ふふ、守ってあげたくなる・・。」
と言ってから、ママさんに向かって
「あんた、こんな素人の奥さまに手をつけて
・・楽しんでるわけね?・・羨ましいな。」
と、揶揄うように言いました。
もちろん、ママさんも私も否定しました。
それで、私は、自分が45歳の主婦であること、確かに慣れてないこと、などを正直に言いました。
ミチルさんとのことを除いて。
すると、私の隣の、年下の女性が
「へえ、45歳なの?若く見えるなぁ・・・私、36だけど、私より年下かと思ってた・・。いいなぁ、貴女みたいなウブっぽいお姉さんって・・・可愛いっ、抱き締めてあげたくなっちゃう。」
と、私の顔を見つめながら、カウンターの下の私の手に自分の手をそっと乗せてきました。
私はお上品ぶってるのに、その女性の手の暖かみを感じて・・・何だか胸がズキュンとしました。
そう言えば、ミチルさんとご無沙汰してて、
触れられる感触に、私は餓えてました。
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