雨が上がりました。桜がきれいですね。
昨夜、理子様の知り合いミューズ様からお誘いがあり、お店が終わっ
た後、夜神楽を見学して、その後に夜桜を見ましたよ。
ミューズ様達は、皆さま２０歳前後のお姉様たち。
私とゆっこちゃん、珍しがられて頭を撫ぜ回されました。
理子様以下バイオネットの5人とミューズ様のグループ４人で、車４台
を連ねて、1時間かけて夜神楽の会場へ。
初めて見たけど夜神楽って素晴らしかったです。想像してた子供騙し
の踊りとは全然違いました。
烏帽子つけて足首のところ脚絆で絞めた袴を履いた凛々しい男性が、
大きなかがり火に照らされて舞台の上で舞いあがるの。
踊りじゃないの。空中をまるで体重が無いみたいに舞うんです。
「神様に奉納する舞ですね」って誰かが言ったら、ミューズ様が、
「違うのよ。舞っている人は、すでに神様なのよ。」っておっしゃた。
分かるような気がします。それほど神々しい舞でした。
その後、山の頂上で夜桜見物です。
車のライトに照らされたヤマザクラ、本当に神秘的。
早くもちらちらと花弁が散りはじめています。
みんな声もでないくらいきれいだった。
チェリーは散ってくる花弁を捕まえようとしたり、サクラの木に抱き
ついたりしてはしゃいでたの。
周りの皆のこと全然気が付かなかった。
するとお姉様の声で、
「チェリー、服をお脱ぎ。裸で花弁と遊んでごらん」
って聞こえたの。
はい、お姉様。
チェリー、頭の中がボーっとしてます。
頭の中に、恥ずかしいって思ってるチェリーもいるの。
でも、お姉様のお言葉に従って桜の花と戯れた方が自然
に感じました。
チェリー、初めてお外で裸になったの。
肌に感じる夜風も気持ちいいの。
お姉様の愛撫みたい。
裸で花弁と戯れました。
チェリーが桜を見てるのか、チェリーも桜になっちゃたのか・・。
どのくらい裸でいたのか分からない。恍惚ってこんな感じなのかな。
遠くから理子様の声がしました。
「チェリー、もういいよ。危ないから。」
お姉様が、はっ気が付いたような表情で、ご自分の脱いだセーター
をチェリーの頭から被せてくださいました。
チェリー、急に恥ずかしくなっちゃた。お顔真っ赤。
理子様がおっしゃいました。
「危なかったね、チェリー。
このまま山の神に攫われると思ったよ。」
ミューズ様も
「美しすぎて見るのが怖くなったよ。
チャリーちゃん、人間じゃない見たいだった。」
って。
どうも御世辞じゃないみたい。本当に心配そうなお顔です。
アズ様が
「良いもの見せてもらったよ。さあ、帰ろう。」
って言ってお開きになりました。
帰りの車の中でお姉様がおっしゃいました。
ご自分でも、なぜ急に裸になるように言いだしたのか、良く
分からないって。
チェリーだけじゃなくお姉様も山の神様の影響を受けたのかな。
チェリーのヌードショーが、なんでオカルトになっちゃうのよ？
チェリー、ただの可憐な？乙女なのに。
（いや、お姉様に対しては充分いやらしいか・・・）
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