中間試験の結果です。
理科100点、数学100点、国語100点、社会100点、英語98点。
5教科合計498点。
英語はスペルミス1か所で2点の減点喰らっちゃった。
なのに、担任先生のたまわく、
「みんな、先生の注意を聞かずに慢心すると、このようにつまらないミスで点を失うぞ。」
うん、確かにつまらないミスだったよ。
貴方のおっしゃることは正しい。
たとえ、その結果が学年1番で、5教科合計点では校内歴代最高点でもね。
結局、チェリーも普通の駄犬なんだよね。
でも嬉しい事もあったの。
放課後にサブとテニス部主将、ベータとアルファを連れて歩いてたら数学の先生に出会いました。
先生としての威厳を保ちつつ生徒とざっくばらんに話をして下さる大好きな男性の先生です。
「会長、ああ書記もいたね。良い所で会った。Aのことだけどね・・。」
ベータの目が一瞬見開いたね。
はい、先生。なんでしょうか?
「また成績が凄く上がった。彼が数学で80点台採れるとは2か月前は思わなかったよ。」
まあ、嬉しいです。
「それでだ。彼の進路なんだが、実業系から普通科に変更させたいわけだ。」
でも、彼は将来自衛隊員になる希望をもっていますが・・。
「将来、自衛隊幹部になりたいのなら、職業系より普通科系で幅広い教養を身に付けた方が、
勉強や物事の考え方進め方っていうかな、そんな点が役立つと思うんだ。」
チェリー、この先生大好き。
とにかく合格させようじゃなくて、本当にA君の将来を考えてくれてるんだ。
「会長と同じレベルはもちろん無理だが、一つ下のレベルならB判定だ。つまり
70%合格の見込みありだよ。」
やったー、A君・万歳。
思わず声に出ちゃった。
「うん、ビバ・Aだね。」
と先生。
後ろから、
「ヘイス・A」
ああ、英語の万歳ね。テニス部主将兼Aの武術師範だよ。
「ハイル・A」
ドイツ語?サブか。
貴方、Aの事嫌いじゃなかったの?
「嫌いですね。
嫌いだから同じ土俵で戦えると嬉しいですね。
罵詈雑言の言い合いや暴力沙汰はもうごめんだ。」
そっかー。相変わらず素直じゃないよね。
本当は文化祭なんかで、Aに一目置くようになった癖に。
はい、普通科進学ね。
説得しますとも。ベータもお願いね。社長さんにも頼んでよ。
帰ってから、出張よりお戻りのお姉様にご報告。
「あー、498ね。
私の最高が495だったから抜いたね。」
裸で正座してるチェリーの頭を撫でながら、ニコニコ顔です。
でも、ケアレスミスで満点を逃しました。
申し訳ありません。
「問題なし。
完璧な犬は遺伝学的に弱いから長生きしないよ。
駄犬でけっこう。」
あと、Aに説得をしたいんですけど・・
「先生のお話は正しいよ。
高校で習う程度の技術じゃ、社会では役立たない。
それより普通科で勉強の仕方を覚えた方が、彼は将来伸びそうだね。」
はい、ありがとうございます。
ところで、駄犬へのご褒美は・・
キスしていただこうと目をつむって唇を差しだしたら、指で挟まれて引っ張られちゃったよ。
「まだ早い。」
はい、ごめんなさい。
「最初は足からでしょ。」
はい、そうでした。おみ足いただきまーす
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