今晩はお泊まりのつもりだったけど、トラブルで帰宅しました。
文化祭は楽しかったの。
お茶屋敷の煎茶とお抹茶は凄く美味しかったし、男性部員による水着喫茶は
面白かったよ。
ただ、お供がアルファだけでベータがいないのがちょっと寂しいかな・・。
お昼すぎに生徒会室に急報です。
「余所の生徒が入ってきて会長を出せって騒いでます。」
なんなのよ?とにかく行くよ。
現場には太った大男と中肉のガラの悪い二人連れ。
私が会長です。貴方達は何者ですか?
「お前、俺の学校でもイジメを無くすって言ったそうだな。
こっちから来てやったぞ。
さあ、やってもらおうか。」
なに?なんのこと?チェリー分かんない?
貴方、どこの学校なの?
「俺は××中のFだ。
悪いか?」
思いだした。
サラちゃんを苛めてるヒッポってこいつなんだ。
でも、なぜチェリーが××中まで行くことになってるの?
多分、サラちゃんかその友達がそんな事言ったんだろうね・・。
誤解だよ・・、って言おうとしたら、ヒッポ君、もう手が出てたよ。
チェリーの胸倉掴まれました。
ああ、どうしていつもこうなるんだろう?
「どうした?
腕に覚えが有るんだろう。
なんとか言ってみろよ。」
また、マンガに出てくる通りのセリフだね。
しかし、困った。
アルファが警笛を吹くけど、文化祭の騒動で皆気が付かないよ。
見てる生徒は、茫然としてるだけ。
返し技掛けてみたけど、こいつの手が太くて力が入らない・・。
ダメ元で急所に膝蹴りしてみたけど、やっぱり太股にブロックされて
当たらないよ。
しかたない。眼つぶしするか・・。
そう思った時、場所にそぐわないのんびりした声がしました。
「これは会長殿、少しお困りのご様子。」
テニス部主将じゃないの。
なぜ、あんたがここに居るのよ?
「そのな大きな方、その手を離してはもらえませぬか?」
あくまでのんびりした口調です。
ああ、こりゃ怒るだろうね。
案の定、ヒッポ君、
「コンヤロー、舐めてんな。」
って、これもマンガの通りのセリフ吐いて、主将に飛びかかりました。
主将の技、きれいに決まったよ。
ヒッポの腕の下をくぐるように後ろに回った時は、ヒッポの腕が捩じり
上げられてました。
そのまま、うつ伏せに倒れたヒッポの背中に膝を乗せて
「ああ、つまらん事に力を使ってしまいました。
会長、人海戦術を得意とする貴女らしくないではありませんか。」
って、まったく緊張感なくチェリーに話しかけるの。
本当に、テニス部主将って不思議な男の子だね・・。
騒ぎを聞いて駆けつけたのが担任先生。
「君、大丈夫かね?」
やっと技を解かれて立ち上がったヒッポの方を心配してる。
こいつに話しても、ややこしくなるだけだね。
携帯で校長先生に直電です。
これこれしかじか・・。
中途半端に処理したら、テニス部主将から一方的に暴行を受けた
ってされる可能性大です。
こいつは、××中でこのような評判を取ってる男なんです。
司法官憲にきちんと記録してもらいましょう。
「よし、そうしよう。」
校長先生、決断が速い。
そう言うわけで、また交番所長さんが来ちゃいました。
チェリー、テニス部主将、アルファ、そしてヒッポが警察署に連れて行かれて
事情聴取。
結論、チェリー、主将におとがめなし。
主将が技を掛けたのは正当防衛行為ないしはそれに類する行為だって言われました。
「でも、逃げられたら逃げるんだぞ。」って少年係のお巡りさんに言われてたけどね。
ヒッポについては、警察でも把握してたみたい。
許可を得ず他校の敷地内に入った行為、チェリーの胸倉を掴んだ行為は明らかに
違法行為とのことで、取り調べを受けてるみたい。
おかげで文化祭中日を十分楽しめなかったよ。
明日は最終日です。
楽しんで、頑張って、終わったらお姉様にご報告して、
いーぱい、ご奉仕しよーっと。
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