おバカA君のお勉強が終わって、バイヨネットに行ったら、なんとベータが来てました。
チェリーがお手伝いしてるって話したことはあるけど、一人で来ちゃったんだね。
理子様とお姉様から話し掛けられて緊張してました。
運良くアズ様はお外です。ベータのお尻触られちゃ堪んないよ。
よく来たね。暑いけど元気にしてる?
「ありがとうございます。
私は元気なんですが・・」
何か言いたそうね。何でも話してよ。水臭いぞ。
「あの、会長はAにお勉強教えてるって本当ですか?」
うん、その通り。おバカから半バカ程度にしてやりたいんだ。
「何故です?会長を叩いた男ですよ。」
うーん、そう言われれば何故だろうね?自分でも深く考えてやったわけじゃないんだ。
しいていえば、そうしたかったからかな。
「危ないです、会長。そのうち会長に害をもらたします。
夜和子さんや付録さん達も心配してます。」
そうか、皆に噂広まったんだね。
心配してくれてありがとう。
でもね、あいつも、自衛隊に入りたい。皆のために死んでも良い。」って言ったんだ。
死ぬのを誉めるわけじゃないけど、私はその覚悟は美しいと思ったんだ。
だから、その希望を信じてかなえてやりたいの。
あいつも、名誉の戦死したら、靖国神社では「A之ミコト」って神様になるんだ。
おバカを神様にするための、ほんの小さな手助けだよ。
「会長はいつもそう。ご自分のことなんか考えずに、人のために走りっぱなし・・。」
あ~、ベータ泣き出しちゃったよ。まいった。
理子様とお姉様に助けを求めようと視線を向けたら、お二人ともニヤニヤしてらっしゃるだけ。
自分で何とかしろってことですね。
チェリー、困ったよ~。
「会長、私も一緒に参加します。何かあったら会長を守ります。」
ダメ、それは絶対に許しません。
大声出しちゃった。
ベータ、ビクッてフリーズしちゃった。
良いかい、不良のAと関係を持つ。
これは私も初めての経験だ。
何が起きるか分かんない。
Aの仲間が、ベータに牙を向けた時、私じゃ助けられないかもしれない。
「それなら会長があぶないんじゃ・・?」
そうかもしれないよ。
でも、ベータは私の忠実な部下だろう。
それなら、私を信じて待っててよ。
大丈夫だって。
2学期には、Aに「こんにちは」って挨拶させるから。
我ながら説得力のない説明です。
それでも、ベータはしゃくりあげながら肯いてくれました。
ベータの事、無視してるんじゃないよ。
忠実なかけがえのない部下なんだ。本当だよ・・。
ベータの肩を抱いてあげ、片手で頭を撫でてあげました。
そっとお姉様の方を見ると、「良いんじゃない。」っていう表情です。
しばらくして、ベータ落ち着きました。
ああ、忠実な妹分を持つのも大変なんだ。
改めてお姉様の偉大さを思い知りました。
お姉様曰く、
「今度、海か山にベータも連れて行ってあげようね。」
理子様曰く、
「それは良いけど、アズは大丈夫・・?」
チェリー曰く、
「私が守ります。私がベータの保護者です。アズ様にお尻は触らせません。」
てなことで、8月には行って一泊でバカンスだ。
楽しみだよ。
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