台風、行っちゃいましたね。
ヒロ様のところは大丈夫でしたか？
また、お仕事忙しくなりますね。
学校って情報が広まるの早いんだ。
サブがチェリーと同点取ったのに降参したって大騒ぎだよ。
恥ずかしいけど今日ベータに聞いてやっとサブの考えてる
ことが分かってきました。
男の子って、家のお手伝いなんかしないのが普通なんだ。
ヒロ様がおっしゃったとおり、サブは全ての時間をチェリー
との競争のため費やしたのに、チェリーが家の事やお姉様の
お店のお手伝いしながらなのに同点を取ったことがショック
だったみたい。
チェリーにしてみれば、そんなに一つの事に全精力を集中で
きる人の方が凄いと思うんだけどな。
二人っきりになった時、ベータからも言われました。
「会長は凄いです。お勉強できて、料理やお掃除なんかも全部
して、その上生徒会の事まで・・。」
「私、恥ずかしいんですけど、家では全部お母さんに頼ってます。」
そう言うベータ、今度の試験で平均点が8点も上がってるよ。
よかったね。頑張ったんだね。
「会長のおかげです。お勉強教えてくださってありがとうございました。」
うん、チェリーも教え甲斐があったよ。
こんな会話してると、本当にチェリーがお姉様になったみたい。
「会長、久しぶりに髪をお梳きしましょうか？」
わーい、ますますお姉様だよ。
じゃあお願いね。
イスにゆったり座ってベータに髪の毛を梳いてもらいました。
本当に良い気持ち。
でも、この優しく豊かな気持ちのためには、ベータにとって立派なお姉様
であり続けなくちゃ。
チェリーがお姉様にとって良き奴隷であり続けるのと同時進行でね。
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