エへへ、久しぶりの学校だ。
楽しくて仕方ないのは何故だろう?
昼休みの生徒会室での集まりに、幹部以下皆来てくれたよ。
夜和子ちゃん、付録ちゃん達もね。
みんな、先週は学校を休んで迷惑をかけたね。
今日からは、学校に来て迷惑をかけるからね。
何か差し当たっての問題はあるかな?
サブが報告します。
「今のところ大きな問題はありませんが、明後日のプール開き
を前に、明日プールの清掃をするんですが、水泳部員だけでは
手が足りないそうです。」
うーん、他の運動部員を動員するのもどうかな?
チェリー、ピーン。良い考え浮かんだよ。
放送部長、今日の放課後に次の放送をして頂戴。
「プール清掃をしてくれる有志は、明日午後3時30分に水着で
プールサイドに集合すること。
水着以外の服装の者はプールサイドへの立ち入りを禁止します。
なお、生徒会幹部は全員参加します。」
分かった?頼んだよ。
皆さん、きょとんとしてますね。
チェアマンが最初に気がついたよ。
「会長、私たちも水着ですか?」
当然じゃない。貴女もサブもよ。
チェアマン、顔を赤らめてます。
良いじゃないの。
チェリーの枯れ枝の足より、チェアマンの美脚の方が、
人が集まるって。
素敵なボディラインをサブに見せておあげ。
新聞部長、言わなくても分かってます。取材を許可します。
ただし、チェリーよりサブとチェアマンを写してね。
さあ、30人位は集まるかしら。
明日が楽しみだ。
放課後、もう一つ大切な用事があります。
ベータは昼も他の人の後ろに隠れてました。
生徒会が解散してから、ベータを呼びとめます。
ベータ、こちらへおいで。
おどおどしたベータ。チェリーと目を合わせない。
「あの、会長・・。ごめんなさい。」
ベータ。貴方は何も謝ることないじゃない。
「逃げちゃってごめんなさい。
会長を残して逃げ出してしまって、ごめんなさい。」
あのね、あんな酷い傷を見たら誰でも逃げるって。
しかたないよ。
「でも、会長は血で汚れながら、人工呼吸してたのに・・。
私、怖くて、勇気がなかったです。ごめんなさい。」
違うって。怖いのはチェリーも同じ。
チェリーがあんなことできたのはベータのおかげなの。
「私の・・?」
そうそう。貴女のおかげ。
いつも私を慕ってくれてる貴女の前で、みっともない事できないじゃん。
だから、クソ度胸のから元気だったのよ。
さあ、こっちにおいで。
誰もいないのを良いことにベータを抱きしめちゃった。
お姉様、ごめんなさい。チェリー、浮気じゃないからね。
ベータ、泣きだしちゃったよ。
どうして年下の子ってこんなに可愛いんだろう?
しばらくしてベータが泣きやんで言いました。
「私、あの事故の所に行って手を合わせてきます。」
うん、ベータは優しいね。
でも、あそこまで行く必要はないよ。
あの男の子、もうあそこにはいないよ。
ここで「あちらでもお幸せに」って祈ってあげたら良いよ。
ベータ、何故?って顔してます。
夢で会ったってお話したけど分かってくれたかな?
今日もベータから髪の毛を梳いてもらいました。
ありがとうね。みんな。
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