夕ご飯のお買物中に、夜和子ちゃんを見つけました。
付録の女の子の一人と、商店の棚越しに何かを盗み見てる。
そっと、声を掛けました。
どうしたの?何を見てんの?
「ほら、あいつ。この前、私を殴ったやつ・・。」
あっ、付録3人組に暴力をふるって現場から逃げた隣の学校のワルだね。
高校生2人と立ち話してる。かなりぺこぺこしてるね。
あっ、頭叩かれた。それでも、抵抗しないな。
はは~、つまり、あのワル君も所詮、出来の悪いおバカさんの連鎖の末端だね。
野蛮な腕力でしか秩序を構築できないやつらだ。
あっ、高校生が離れて行った。
よーし、チャンス。
夜和子ちゃん達、早く帰るんだよ。チェリーはこれから探偵ごっこ。
高校生の後を尾行します。
前に読んだ本には、気付かれないためには、最低でも25メートル離れるんだっけ。
ワクワクしながら尾行したら、何のことない5分で高校生の家らしいとこに着いちゃった。
表札をしっかり確認して・・っと。
まだ、この高校生がうちの学校の生徒に関わってることは無いと思うけど・・。
万が一の時に役に立つよね。
何時だったか、理子様から教わったの。
「チェリーちゃん、昔の参謀は、戦争が起きる何年も前から、戦争が起こるであろう場所を
予想し、そこの地形、風土、主要人物を調べ上げてたのよ。」
敵と判明しなくても、敵と同盟関係にあると思われる人物の情報を収集するのも無駄じゃないでしょう。
元の場所まで戻ってきたら、夜和子ちゃんと付録の子が心配そうに待ってました。
心配してくれてたの?ありがとうね。
付録の子、やっぱり今でもあいつらが怖いって言ってる。
学校内では大丈夫だよ。あの4人には、もう一度お灸をすえてやる予定だから。
それとね、学校の外ではこれを持っときな。危ない時には、遠慮なく吹くんだよ。
チェリーの警笛を上げました。
付録1号ちゃん(勝手に名前つけてごめん)、「えっ」て顔したけど受け取ってくれました。
気にしなくて良いよ。百均で買ったんだから。
さよなら。試験がんばろうね。
ところで今晩の夕食に作った鮮魚を入れたお味噌汁大成功だったみたい。
お父様、お母様も喜んで召しあがってくださったの。
お姉様、もうすぐお帰りになるってカエルメールがありました。
お姉様もお味噌汁喜んでくださるかな?
お父様、お母様はお休みになったし・・・。
チェリー、お姉様の召しあがる横で、箸でお魚投げてもらいたいな。
口移しだったら、もっとうれしいな。
お腹空いてても、待つ甲斐があるよね。
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