お昼休み、生徒会室に新聞部が下刷り持ってきました。
A面「新入生255人、元気に入学」
良いんじゃないの。おめでたい記事だから。
B面「水道管破裂、在校生の活躍で復旧」
見出しは良いんだけどね・・・。
なんでチェリーの写真載せてんのよ。
スカートたくしあげて片手にバケツ下げて片手で何か指さして大口開けてる。
ガリガリの足が丸見えじゃん。
あんまりよ。肖像権は、チェリーのプライバシーはどうなんのよ。
チェリーが大声でわめく前に、ジュニアのベータ(2年書記の女の子)が怒りだしました。
「こんな写真、新聞に載せられません。」
「会長の肖像権の侵害です。」
「足を剥きだしなんて・・、会長は恥ずかしいはずです。」
うん、うん、チェリーの言いたいこと全部言ってくれた。
でも、ここで新聞部と強い繋がりのあるサブが介入。
「この時、会長は公務中だろう。プライバシー、肖像権は関係ないよ。」
「足が出てたって中学生の足なんだし、公序良俗には反しないよね。」
フン、公序良俗ときたか・・。まるでわいせつ写真の判断だね。
どうせチェリーの足はセクシーさにはほど遠いよ。
今後、どうやって新聞部を取りつぶしてやろうか・・・。
その時急に、理子様のお顔とヒロ様の書き込みが浮かびました。
ここで怒っちゃだめなんだ。敵に回すんじゃなく取りこまなくちゃ・・・。
うん、ナチスも宣伝を効果的に使ったもんね。
マスコミは敵に回さず味方にしなきゃ。
「会長、このまま印刷して良いですか?」
新聞部長、少し興奮ぎみです。
チェリーの反対を予想して、抗議する気満々のご様子。
サブもそれを応援するつもりのよう。確かに、あんたの言うことは正論だわ。
チェリーは、理子様の表情や言葉使いを思い出しながら言いました。
もちろん良いですよ。会長として公務中の姿ですから。
新聞部長、サブ、二人とも拍子抜けの模様。
面白い写真を撮ってくれたんですね。
私も、これからはお淑やかになるよう注意しましょう。
今後もこのような面白い記事を書いて下さいね。応援してますから。
新聞部長、自分の書いた記事を褒められてお喜び。
「はい、会長、ありがとうございます。」
生徒会としても、今後色々力になってもらうことがあると思います。
その時、はご協力お願いしますね。
「もちろんです。こちらこそお願いします。」
踊るように出て行っちゃった。
チェリーの色気ない足の写真でマスコミを押さえたんだから良しとするか。
その後、ベータを廊下に呼んで言いました。
今回はサブの言い分が正論だよ。
でも、ありがとう。私のこと心配してくれて。
ベータの気持ちはとっても嬉しいよ。
ベータ、泣きそうな顔になっちゃった。
本当に下級生って可愛いよね。大事にしてあげなくちゃ。
お姉様方がチェリーを大切にしてくださるみたいに・・・。
※元投稿はこちら >>