俺は期待と興奮を押さえながら彼と過ごすクリスマスに期待した。
しかし、期待とは裏腹にクリスマスに俺が望むことは無かった。キスさえ無かった。彼から俺が好きという気持ちは伝わってくるが、どこか違う気がした。
時間だけが流れ、クリスマス、お正月、と過ぎて行き受験が目の前に迫っていた。
前とは違うもどかしさに、俺の気持ちはもやもやしてた。前ならこれで満足してたのに、人間は欲が出るというのを身をもって実感した。
彼とは相変わらず毎日ふざけあって、一緒に遊んでる。俺は焦って居た。もうすぐ会えなくなるって。俺は留学がすでに決まっていた。
その前に、ちゃんと気持ちを確かめたかった。
2月のある日、カラオケの帰りに俺はダメもとで…
俺『なぁ…お前とキス…したい。』
彼『…』
俺『解った…ははは…帰ろ?』
彼『良いよ。しよう。でもキスだけだからな。』
俺『無理しなくて良いよ。帰ろ。』
俺は泣きそうになっていて、彼に背を向けた。
彼は俺の腕を引っ張り、キスしてくれた。
彼『無理してない。お前のためにしたいんだ。』
嬉しかったけど、悲しかった。
言い様の無い気持ちに、俺は留学する準備を急いだ。向こうになれるために、開学の2か月前の7月に行く予定だったが、俺は予定を繰り上げ5月に出発を決めた。
彼と会う回数も自然と減った。
疎遠になっていた。
彼は無理していた。俺のことが好きなのは本心だと思う。でも、なにかが違ってるとも気付いた。
あっという間に時間は流れ、卒業式を迎えた。
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